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[3K0101-07-03] (学生発表:修士課程) 貯留層内流体流動域推定のための受動的地震波探査法の適用
司会:才ノ木 敦士(熊本大学)
キーワード:受動的地震波探査法、貯留層、全波形逆解析
近年石油生産の現場では,受動的地震波探査法を用いて水圧破砕時に発生する微小地震を観測し,破砕き裂の進展を把握する試みが盛んに行われている。一方で地下の流体の移動によって発生する微動を用いて流体流動域を可視化できる可能性も示されている。しかしながら流体流動と微動の発生を結びつけるモデルは存在せず,流体流動把握を目的とした手法の適用は進んでいない。更なる応用のためには本手法の探査原理の解明が必要不可欠である。著者らの研究チームでは,単一のポアスロートを液滴が通過する際に壁面で起こる応力擾乱によって微動が生じることを確認した。さらに,単一のポアスロートから発生する微動を観測することで,その位置や流路方向が推定できることも検証された。しかしながら実際の貯留層にはポアスロートが無数に存在すると考えられる。そこで,本研究では複数の震源から発せられる波形に全波形逆解析を適用し各地点での流体流路方向の推定を試みた。全波形逆解析を用いるにあたり,モーメントテンソルの各成分に対して時間変化が共通であるという制約を加えることで精度の高い結果が得られた。これらの結果から,地上での観測データから地下の流体流動に関する情報を取得できる可能性が示された。
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