資源・素材2023(松山)

講演情報(2023年8月10日付 確定版)

若手・一般ポスター発表(ショート講演)

ポスター発表ショート講演(鉱物処理/リサイクル)[9/13(水) PM 第2会場]

2023年9月13日(水) 13:00 〜 14:16 [第2会場] 4F EL44(共通講義棟C)

司会者:小山 恵史(早稲田大学)

13:08 〜 13:12

[2210-27-03] (学生発表:修士課程)海洋性鉄酸化細菌を用いた海水浮遊選鉱における黄鉄鉱浮遊抑制効果の検証

○清水 佑馬1、牧田 寛子1、小山 恵史2、三浦 響3、所 千晴2,4、淵田 茂司1 (1. 東京海洋大学、2. 早稲田大学、3. 神奈川工科大学、4. 東京大学)

司会者:小山 恵史(早稲田大学)

キーワード:浮遊選鉱、鉄酸化細菌、黄鉄鉱、海水

現在,チリやペルー等の浮遊選鉱(浮選)プラントでは用水確保の問題から,海水を用いた浮選技術の導入が検討されている。採掘鉱石中に含まれる脈石である黄鉄鉱の浮遊抑制に必要なpH調整(>10)には一般的に石灰を用いるが,海水の緩衝作用により淡水に比べ10倍の量を要する。さらに,高pH条件では捕集剤等の添加薬剤の化学変化が生じ,また,海水中のマグネシウム等が析出することにより回収鉱物の実収率が低下する。本研究では黄鉄鉱と高い親和性が期待できる海洋性鉄酸化細菌を用い,pH未調整の海水で効率的な黄鉄鉱の浮遊抑制の可能性を検討した。試験には4種の海洋性鉄酸化細菌(Thalassospira sp.,Mariprofundus sp.,Aurantimonas litoralisMarinifilum sp.)を用い,培養条件や前処理条件の違いによる黄鉄鉱の抑制効果をハリモンドチューブ試験により確認した。その結果,無菌条件と比べMariprofundus sp.とMarinifilum sp.で高い黄鉄鉱の浮遊抑制効果(浮遊率<5 %)が確認されたが,菌数と浮遊率の間に正の相関は確認されなかった。継代培養期間が長いほど黄鉄鉱の浮遊抑制効果が低下していたことから,細菌の対数増殖期で鉄酸化によるエネルギー獲得のために黄鉄鉱表面への付着が促進され,細菌の細胞膜による親水化が促進されたと考えられる。

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