9:25 AM - 9:45 AM
[3701-07-02] The Shirane gold mine: an important gold mine in the Keicho period
Chairperson:中西 哲也(九州大学)
Keywords:Shirane gold mine, 17th century, ,residual placer gold, ,underground mining
徳川家康が1616年(元和2)に駿府城に残した2トンの金のうち、丹波山、中瀬など産地がわかるものがある。その中で最大量は、100 kgを超える白根金である。また、白根金は金位が高いことが記されている。尾去沢(西道金)などと同様に90%ほどの金位と推測される。このように白根金山は、慶長期の重要金山でありながら実体がよく分かっていない。近代には、1880年(明治13)に小真木山頂で黒鉱鉱体の風化部が発見された。この土鉱を露天採掘してはじまった小真木鉱山は、1978年まで採断続的に操業された。このような風化帯が発達した地域であるので、17世紀の白根金山も鉱脈露頭の風化帯の土鉱(砂金)を掘ったと考えられる。元和期には坑道掘の記録がある。17世紀半ばには衰退したものの、1668年(寛文8)には銅鉱が見つかり、銅山へと変わっていった。ここでは、白根金山を例として、江戸時代初期の産金の特徴を考える。
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