一般社団法人資源・素材学会 2025年度 春季大会

講演情報(2025年2月5日付 確定版)

一般講演

【一般講演】高温素材プロセッシング/湿式素材プロセッシング  [3/12(水) PM  第3会場]

2025年3月12日(水) 13:00 〜 15:15 第3会場(6号館 3階 635)

司会:永井 崇(千葉工大)、岸本 章宏(京都大学)

●高温素材プロセッシング:乾式製錬,リサイクル,高温における新素材の製造に関する反応,高温溶融塩電解などについて、その熱力学・速度論などの学問的議論を行う。

●湿式素材プロセッシング:湿式製錬,リサイクル,水溶液をはじめとする溶液系での新素材の製造に関する反応,電解もしくはバイオリーチングなどについてその熱力学・速度論などの学問的議論を行う。

<発表:20分中、講演12分、質疑応答8分/1件>

14:15 〜 14:35

[1K0301-06-04] 水素還元焙焼を用いるコバルトリッチクラストの製錬プロセス

○安達 謙1、柴田 悦郎1 (1. 東北大学)

司会:岸本 章宏(京都大学)

キーワード:コバルトリッチクラスト、水素還元焙焼、酸浸出、貴金属回収

コバルトリッチクラスト(CRC)は海山斜面の岩盤を皮殻状に覆う海底鉱物であり、MnとFeの酸化物を主成分とする。類似の海底鉱物であるマンガン団塊(MN)と同じくNi、Co、Cuを含むが、Co品位がMNより高く、白金族元素や希土類元素も含むことが特徴である。CRCの製錬方法はこれまでに多く検討されており、とくに湿式法ではCoおよびNiを選択的に浸出し、MnおよびFeを残渣の形で分離するものが主に考案されているが、貴金属元素は残渣に移行することから回収が困難である。
本研究では、効率よく有価金属を回収できるカーボンフリーなCRC製錬法として、還元焙焼の前処理を含むプロセスを検討する。H2濃度1~20%, 800°Cの雰囲気に保持することでCRC中のMnは還元され、Fe、Co、Niとともにほぼ全量が希硫酸に可溶となる。また、適切な条件下での還元焙焼によりCuは希硫酸に溶解しなくなり浸出残渣に移行する。浸出残渣を銅製錬プロセスで処理することで、従来法では困難であったCuおよび貴金属を含めた有価金属の回収が可能になると期待される。
前処理、酸浸出、浄液、金属回収からなる一連の提案プロセスのうち、本講演では前処理と酸浸出を中心に報告する。

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