一般社団法人資源・素材学会 2025年度 春季大会

講演情報(2025年2月5日付 確定版)

一般講演

【一般講演】環境  [3/14(金) AM  第4会場]

2025年3月14日(金) 09:25 〜 12:00 第4会場(6号館 3階 636)

司会:淵田 茂司(東京海洋大学)、晴山 渉(岩手大学)

●環境:資源・素材プロセスの過程で排出される環境負荷物質の不動化技術,浄化材料,化学再生,モデリング,リスク評価および資源・素材プロセス技術を適用した環境保全に関する学術的議論を行う。

<発表時間20分中、講演15分、質疑応答5分/1件)>

09:45 〜 10:05

[3K0401-07-02] 鉱山跡地に自生するミゾソバの重金属耐性機構の経時的解析

○谷内 美月1[博士課程]、山路 恵子1、土山 紘平2、春間 俊克3、盧 星燕1 (1. 筑波大学、2. 産業技術総合研究所、3. 森林研究・整備機構)

司会:淵田 茂司(東京海洋大学)

キーワード:鉱山跡地、ミゾソバ、鉄

本研究の対象植物であるミゾソバは複数の鉱山跡地に自生する水生植物であり, 重金属耐性機構に関する既往報告がある. また, 一年生草本であるミゾソバには, 成長に伴い重金属耐性機構に変化が生じている可能性が考えられた. そこで本研究では, ミゾソバの重金属耐性機構を経時的に解析することを目的とした. 各種分析の結果, 本植物は生根及び枯死根に高濃度のFeを蓄積しており, 生根においては 1) Fe解毒物質であるphenol性化合物の産生, 2) 細胞壁及び細胞内でのFeの隔離, によってFe解毒機構を有していると考えられた. また, 生根においてphenol性化合物への炭素投資量は花期である9月に有意に増加し, 9月にはFeに対する化学的防御をより発達させていると考えられた. 一方, 枯死根においてFe排出量に対する炭素量は7月に比べ8月及び9月において有意に減少したことから, 8, 9月においては排出へ使用する炭素量を抑制し効率的にFeを排出していると考えられた. 本研究で得られた基礎知見が, 鉱山跡地における植物を用いた水質浄化処理に寄与することを期待する.

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