(General session) Hydrometallurgy

[2201-09-01] Research on hydrometallurgy recovery of precious and rare metals using chlorides

○Kazuya Arakawa^{1[Student presentation: Doctoral course]}, Satoshi Nakagawara², Atsushi Shibayama³ (1. DOWA METALS & MINING CO.,LTD (Guest Assistant Professor, Akita University), 2. DOWA METALS & MINING CO.,LTD (Guest Professor, Akita University), 3. Akita University (DOWA Holdings Outside Director))

司会：谷ノ内 勇樹（九州大学）

Keywords:precious metal, rare metal, hydrometallurgy recovery, chloride

日本国内の非鉄製錬各社で商業的な貴金属回収工程は乾式法から湿式法へ置き換えてきているが、そこに含まれるリサイクル原料由来のレアメタル、例えばSb、Sn、Biを回収するための工業的な検討や論文などの報告は多くない。本研究では貴金属以外の不純物の挙動にも着目し、塩酸使用を抑えて浸出する方法の検討を行った。塩酸の一部代わりに各種塩化物を用い浸出（いわゆるブラインリーチング）を行い、貴金属を含む有価金属の浸出挙動把握を行った。なお浸出対象物は廃電子基板などを中心としたリサイクル原料を乾式処理し、銅浸出後の残渣とした。AuとSnに着目すると、HClのみで2mol/L HCl以上の浸出条件では＞90％浸出できた。しかし2mol/L HCl以下ではAuやSnも浸出されにくい。一方、塩化剤としてNaCl,KCl,CaCl₂を用いた浸出試験では、2mol/L HCl以下の低酸濃度条件でもAuやSnの浸出率を＞90％に浸出率となる条件があることがわかった。低い酸濃度にもかかわらず浸出できていることから、塩化物由来のClが作用し、クロロ錯体形成を促進できた結果だと考えることができた。酸濃度の低い、環境にも配慮した方法のひとつとしてブラインリーチングの工業的な可能性について検討を行った。