第59回日本神経学会学術大会

セッション情報

シンポジウム

[S-03] ALSの病態関連分子と治療開発の展望

2018年5月23日(水) 09:50 〜 11:50 第14会場 (ロイトン札幌20F パールホールAB)

座長:熱田 直樹(名古屋大学医学部附属病院神経内科), 漆谷 真(国立大学法人滋賀医科大学内科学講座神経内科)

かつて筋萎縮性側索硬化症(ALS)の病態は全く不明であったが、近年ALSの病態関連遺伝子および分子病態の解明は驚くべき進捗を遂げている。同定されたALS原因遺伝子数は既に20を超えるが、それらの多くはRNA代謝、神経炎症、オートファジー関連などに分類することができる。病態を構成する遺伝子・分子が分かり始め、そこから分子病態を解き明かし、disease-modifying therapyを開発するという、非常にアクティブなところに差し掛かったのがALS研究の現在地である。このシンポジウムでは、TDP-43、FUS/TLS、optineurinなどALSの病態関連遺伝子を手がかりに、病態解明研究の最前線を示し、そこからの治療開発の戦略と見通しについても明らかにする。各遺伝子変異を持った患者由来のiPS細胞を用いた治療開発の展望も紹介する。