[S-37-3] パーキンソン病と脂質代謝異常
細胞膜は、細胞の恒常性維持、膜輸送、シグナル伝達、細胞骨格構成、外界からの隔離などの重要な機能を司っている。細胞膜の脂質類とタンパクは膜上に均一に分布している訳ではなく、ある特定の脂質が互いに会合し、それらと親和性を有するタンパクが集簇してマイクロドメインを形成している。このドメインは、「膜ラフト(membrane rafts)」と呼ばれ流動的で、刺激に応じて必要な分子の再会合を繰り返している。
近年、膜ラフトは細胞の正常機能のみならず、種々の疾病の病態例えば、アルツハイマー病やパーキンソン病などの神経変性疾患、ギランバレー症候群や視神経脊髄炎などの神経免疫疾患、プリオン病の病態への関与も指摘されている。本会では、広く脂質類と膜タンパクが作り出す世界をリビューし、膜ラフトが神経細胞の正常機能発現や上記疾患の病態発現に如何に関与しているのかそれらの最新結果を紹介し、未来への展望・共同研究網の構築を考える機会としたい。
1999年4月 順天堂大学脳神経内科 入局
2007年3月 順天堂大学医学部大学院卒業
2007年4月 順天堂大学脳神経内科 助教
2011年4月 順天堂大学脳神経内科 准教授
星薬科大学 非常勤講師
所属学会 日本神経学会、神経治療学会、日本内科学会、日本認知症学会、日本パーキンソン病・運動障害疾患学会(MDSJ)、International Parkinson and Movement disorder society。
専門医;神経内科専門医,指導医、総合内科専門医,内科認定医、認知症専門医
BMC Neurology Associate Editor、神経治療学会評議員、2016 member of LEAP in MDS
抄録パスワード認証
パスワードは抄録集・参加証に記載してあります。