[S-26-2] Pitfalls in Management of Vascular Cognitive Impairment
認知症は大脳病変による器質性疾患であり、それぞれの疾患の脆弱部位に由来する一定の症候学的なパターンを呈する。また、個々の認知症患者の症候学のパターンを把握することによって、原因疾患の診断に結びつき、各々の患者でどの症状が問題なのかを明らかにすることによって、治療法や介護法の方針決定に役立つ。特に神経症候は重要であり、アルツハイマー型認知症と非アルツハイマー型認知症との鑑別、日常生活活動における問題点の把握、治療や介護の工夫、生命予後の見通しに有用である。従って、認知症の診療は、症候学の分析により鑑別診断・治療・介護に寄与する臨床医冥利に尽きる分野であり、内科の基礎を有し神経診断学に精通した神経内科医が携わるべき、やり甲斐のある分野である。本シンポジウムでは、認知症診療のピットフォールについて紹介することにより、神経内科における認知症診療の質の向上を目指したい。
65歳、横浜総合病院臨床研究センター長、1978年に弘前大学医学部を卒業、財団法人脳血管研究所美原記念病院にて神経内科を研修、1983年に米国コロラド大学に留学、1984年から秋田県立脳血管研究センター神経内科学研究部で脳卒中や認知症の臨床研究に従事、2016年から現職、専門領域は、脳卒中、認知症、画像診断、神経心理学
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