[S-26-4] Pitfalls in the medical examination of frontotemporal lobar degeneration
認知症は大脳病変による器質性疾患であり、それぞれの疾患の脆弱部位に由来する一定の症候学的なパターンを呈する。また、個々の認知症患者の症候学のパターンを把握することによって、原因疾患の診断に結びつき、各々の患者でどの症状が問題なのかを明らかにすることによって、治療法や介護法の方針決定に役立つ。特に神経症候は重要であり、アルツハイマー型認知症と非アルツハイマー型認知症との鑑別、日常生活活動における問題点の把握、治療や介護の工夫、生命予後の見通しに有用である。従って、認知症の診療は、症候学の分析により鑑別診断・治療・介護に寄与する臨床医冥利に尽きる分野であり、内科の基礎を有し神経診断学に精通した神経内科医が携わるべき、やり甲斐のある分野である。本シンポジウムでは、認知症診療のピットフォールについて紹介することにより、神経内科における認知症診療の質の向上を目指したい。
1989年 大阪大学医学部 卒業 大阪大学医学部附属病院 神経科精神科入局
1994年 大阪大学大学院医学研究科博士課程 修了
1997年 兵庫県高齢者脳機能研究センター 臨床研究科 老年精神医長
2000年 国立療養所中部病院(現 国立長寿医療研究センター)精神科・もの忘れ外来の立ち上げ
2003年 筑波大学臨床医学系 精神医学 講師
2007年 愛媛大学大学院医学系研究科 脳とこころの医学 准教授
2014年 愛媛大学大学院医学系研究科 地域・高齢者看護学 教授
2015年 現職
研究
日本医療研究開発事業『若年性認知症の有病率・生活実態把握と多元的データ共有システムの開発』 分担研究者(平成29-令和元年度)
日本医療研究開発事業『BPSDの解決につなげる各種評価法と、BPSDの包括的予防・治療指針の開発 笑顔で穏やかな生活を支えるポジティブケア』分担研究者(平成29-令和元年度)
科学研究費助成事業『認知症の同意・判断能力の簡易判定法の確立』主任研究者(平成29- 年度)
Abstract password authentication.
Password is written on a pocket program and name badge.