[S-40-4] Macroscopic findings for diagnostic clue of Parkinsonism
神経変性は疾患関連蛋白の沈着を軸に整理されているが、各々の蛋白がどのように疾患を特徴づける病変分布や症状につながるかは未解明である。本シンポジウムでは各疾患の病変分布を肉眼所見から読み取り、肉眼所見のみでどこまで鑑別できるかに迫る。萎縮部位の組合せだけでなく、障害されない部位にも注目することで肉眼診断の精度は高まるが、最新の知識を動員しても鑑別の精度は向上しない。臨床画像の精度が乏しかった時代に臨床的鑑別に苦しんだ世代には、剖検ではじめて観察できた脳の肉眼所見を鑑別に繋げようと苦闘した経験の蓄積がある。肉眼観察はローテクの極致だが、それを限られた画像と対比して、的確な診断に結びつけていく老テク(老鍊、老獪)な経験と判断は日本の臨床神経病理の真骨頂である。その極意を若い世代と共有させていただければ、神経疾患の診療、教育、研究の新たな活性化につながると信じる。
1981年 名古屋大学医学部卒業
1981年 公立陶生病院臨床研修
1982年 岐阜県立多治見病院 神経内科
1986年 国立療養所東名古屋病院 神経内科
1993年 博士(医学)学位取得(名古屋大学)
1996年 愛知医科大学加齢医科学研究所 助手
2000年 同 講師
2004年 同 准教授
2010年4月 同教授
専門領域 神経病理学、神経内科学
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