○中根 俊成 (熊本大学病院 分子神経治療学寄附講座)
セッション情報
ホットトピックス
[HT-08] ホットトピックス08 さまざまな神経症状に潜む自己抗体をめぐって
2021年5月22日(土) 08:00 〜 10:00 第2会場 (国立京都国際会館 1F Annex Hall 1(別館))
座長:飯塚高浩(北里大学医学部神経内科学)
自己免疫性脳炎とそれにおける新規自己抗体の研究は疾患概念確立と自己抗体の病原性解明を目指して活況を呈している。近年はさらに新しい神経症状あるいは疾患単位と自己抗体の組み合わせの研究が進んでいる。
小脳失調を起こすmGluR1抗体、大脳皮質基底核症候群を呈する症例が報告されたIgLON5抗体、傍腫瘍性小脳変性症におけるGRP78抗体について得られた知見は臨床的にも重要である。また、以前から知られているnicotinic AChR抗体、VGKC複合体抗体は新たな症状との関連(前者では脳症・パーキンソニズム、後者では疼痛など)が報告されている。精神科領域では近年、autoimmune psychosisという概念のもと新規自己抗体の探索がなされており、注目に値する。
本シンポジウムでは主に抗神経細胞表面抗原抗体の研究に関する動向を概説し、診療で遭遇しうる神経症状や精神症状において自己抗体が介在している可能性を追求している5つの研究を紹介したい。
○木村 暁夫 (岐阜大学大学院医学系研究科 脳神経内科学分野)
○中原 圭一 (熊本大学 脳神経内科)
○清水 文崇 (山口大学病院 神経内科学)
○中神 由香子1,2 (1.京都大学 環境安全保健機構 健康科学センター, 2.京都大学大学院医学研究科 社会健康医学系専攻 予防医療学分野)
○渡邊 修 (鹿児島市立病院 脳神経内科)