○越智 博文 (愛媛大学大学院 脳神経内科・老年医学)
セッション情報
シンポジウム
[S-01] シンポジウム01 多発性硬化症:再発によらない進行への理解を深める
2021年5月19日(水) 09:50 〜 11:50 第3会場 (国立京都国際会館 1F Annex Hall 2(別館))
座長:近藤誉之(関西医科大学附属総合医療センター神経内科)
多発性硬化症(MS)は再発による障害の集積だけでなく、再発によらない障害の進行を伴う疾患である。多くは再発寛解型として発症し、その一部が二次進行型に進展する。しかし、実際の臨床の場で、再発寛解期から進行期への以降を判断することは困難である。一方、同一患者においても、再発寛解期と進行期における免疫病態には相違点がある。事実、MS疾患修飾薬(DMD)は進行期に移行後には有効性が証明できない状況が続いていた。再発寛解型においても、DMDの有効性は再発回数やMRI病変の出現の抑制によって評価され、再発によらない障害(silent progression)への評価は十分にされていない。現在、B細胞標的薬やsipinimodなどのDMDは一部の進行型MSへの有効性が期待されている。本シンポジウムでは、進行型MSへの定義、再発によらない進行の背景となる免疫病態、治療に関しての知見を紹介し、議論したい。
○河内 泉1,2 (1.新潟大学 脳研究所 脳神経内科, 2.新潟大学 大学院医歯学総合研究科 総合医学教育センター)
○近藤 誉之 (関西医科大学総合医療センター 神経内科)
○中原 仁 (慶應義塾大学医学部 神経内科)
○山村 隆, Ben Raveney, 佐藤 和貴郎, 大木 伸司 (国立精神・神経医療研究センター 免疫研究部)