第76回国立病院総合医学会

セッション情報

シンポジウム

協議会企画

[SY39] シンポジウム39
待ったなし!医療機関における児童指導員の人材育成

2022年10月8日(土) 15:00 〜 16:30 第4会場 (熊本城ホール 3階会議室A2)

座長 : 山田 宗伸(NHO 箱根病院 療育指導室長)

国立病院機構の児童指導員は、医療機関における福祉専門職として、国立病院機構が担うセーフティーネットの一つにある障害福祉サービス等の領域で、重症心身障害児(者)や神経筋難病患者の療育、相談支援、意思決定支援等(ミクロ)から、地域診断、社会資源開発、ネットワークの構築(メゾからマクロ)まで、障害福祉サービスに関わるマネジメントを担っている。また、療養介護など障害福祉サービスを運営する上で必須となるサービス管理責任者等を、国立病院機構が提供する障害福祉サービス全体の約4割担っており、個別支援計画作成などプロセス管理、関係機関との連携など領域横断的に取り組んでいる。児童指導員に求められる役割は、障害保健福祉施策の変革と相まって多岐にわたる一方で、黎明期から培われてきた利用者主体かつ、生活者の視点から支援する考えは、今日でも支援の根幹として位置づけられるべき重要な視点である。しかしながら、国立病院機構の児童指導員の年齢構成は、20歳代が全体の35%、経験年数5年以下が44%と、年々経験年数が浅い職員が増えており、人材の確保と育成を図ることが喫緊の課題になっている。そこで、本シンポジウムでは、児童指導員としての内的課題から、「グループスーパービジョン」、「キャリアパス」等を用いた人材育成の実践例、事業所の垣根を越えて福祉専門職として育ち合う実践例等をご発表いただき、児童指導員としての「支援観の成熟」、「自己覚知」等を養い、国立病院機構の障害福祉サービスを支える児童指導員の人材育成について考える機会としたい。