The 84th Annual Meeting of the Entomological Society of Japan・The 68th AEZ annual meeting

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[PG02] ポスター発表(一般B:コアタイム2)

Sat. Mar 30, 2024 12:30 PM - 1:30 PM Sakura (Regular) (Sakura)

[PG02-14] いちごのアザミウマ類に対する総合防除体系

◯Satoka Nozawa1, Naoto Haruyama1, Yu Kobayashi1 (1. Tochigi Pref. Agric. Exp. St.)

いちご生産においてアザミウマ類は果実の表面を加害し,商品価値を低下させる重要害虫である.近年は秋期の気温上昇と,開花の早い品種・作型の普及に伴い,ハウスへのアザミウマ類の飛び込みが長期間みられるようになっている.そのため,秋期におけるいちごのアザミウマ類の総合防除体系確立に向けた試験を行った.
 本試験では,開花後のいちご植栽ハウスにヒラズハナアザミウマを株あたり1頭,計3回放虫し,花における寄生虫数及び未成熟果における被害度を調査した.2022年度の試験では,定植時のスピロテトラマト水和剤の灌注処理とククメリスカブリダニ剤の併用は,天敵製剤の単独使用と比べ効果的であり,アザミウマ幼虫の密度を無処理区と比べ最大で8.6%まで抑制し,果実に対する被害も最大で無処理比9.1%まで減少させることが明らかとなった.また,2023年度は実証試験を実施中であり,前年と同様に灌注剤処理と天敵放飼の併用によって,慣行区と比較して11月中旬から12月上旬におけるアザミウマ幼虫数及び寄生花率が抑制された.なお,灌注剤の天敵への影響期間及びヒラズハナアザミウマへの残効についても併せて検討したので報告する.