7:30 PM - 8:00 PM
[W07-03] タイとカンボジアにおける昆虫食と昆虫養殖
タイの北東部にあるコーンケーン(Khon Kaen)大学の昆虫学者が開発した技術により、1998年から小規模農家を中心とした食用コオロギの養殖が始められた。技術開発だけでなく、農家のトレーニングや初等教育機関との連携体制も整備し、社会受容性の向上も同時に進めた。その後、その養殖技術は周辺国にも伝わり、東南アジアの気候も相まって、現在では輸出用も含め、コオロギを中心とした大量の食用昆虫が生産されている。演者は、2023年8月にコーンケーン、同年12月にカンボジアのタケオ(Takéo)の昆虫養殖農家を視察した。なお、タケオへの道中のプノンペン(Phnom Penh)では、多様な食用昆虫を販売する屋台に立ち寄り、実食した。ここでは、オオコオロギの美味を楽しんだ他、特に若者が絶え間なく買いに訪れる様子が印象的だった。本講演では、コーンケーンとタケオにおける食用コオロギを中心とした養殖現場について、今後の潜在的な課題も含めて紹介する。