久保田雅也 (国立成育医療研究センター神経内科)
セッション情報
シンポジウム
神経皮膚症候群
[S12] シンポジウム12
結節性硬化症(TSC)の症例に発症する発達障害・精神障害
2017年6月16日(金) 14:10 〜 16:10 第3会場 (10F 会議室1001-2)
座長:大野耕策(山陰労災病院)
【ねらい】
一般にTSCの50—70%以上が知的障害を有し,30%は重度であり,自閉症は50%以上が合併するとされる.また30—50%にADHDを合併し,不安障害,気分障害,適応障害も多くが合併する.これらのTSの合併しやすい精神神経症状をtuberous sclerosis complex—associated neuropsychiatric disorders(TAND)とまとめて呼称する.症状の重さや困っていることは患者・家族ごとに異なるが,最も患者・家族の深刻な問題になるのはTANDに関連した自傷,他者への衝動的行為,興奮,不眠などであり,てんかん発作の悪化も招来し,眼が離せない状態になることもある.本シンポジウムではTANDの臨床,基礎,薬物療法,睡眠との関係,てんかんとの関係を切り口に現状と課題を明らかにし,病態把握と治療ケアシステムの構築を検討する.日々悪戦苦闘する患者家族に平穏な時間が少しでも訪れる糧となれば幸いである.
佐藤敦志 (東京大学医学部附属病院小児科)
中川栄二 (国立精神・神経医療研究センター病院小児神経科)
福水道郎1, 2, 3, 中川栄二4 (東京都立府中療育センター小児科1, 国立精神・神経医療研究センター病院臨床検査部2, 国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所精神生理研究部3, 国立精神・神経医療研究センター病院小児神経科4)
岡西徹1, 藤本礼尚2 (聖隷浜松病院てんかんセンター小児神経科1, 聖隷浜松病院てんかんセンターてんかん科2)