下川尚子1、吉岡史隆1、阿部竜也1、陣内久美子2、熊本 崇2、前田寿幸2、尾形善康2、小池 舞3、山田有梨3、小川 渚3、岩橋好子3、秋山義弘4 (佐賀大学医学部脳神経外科学1、佐賀大学医学部小児科2、佐賀大学医学部看護部3、佐賀大学医学部放射線部4)
セッション情報
委員会主催セミナー
[COS3] 医療安全委員会主催セミナー
小児神経領域の医療安全を求めた更なる取組
2018年5月31日(木) 18:30 〜 20:30 第5会場 (3F 302)
座長:山内秀雄(埼玉医科大学小児科)、是松聖悟(中津市立中津市民病院)
【企画・趣旨のねらい】
医療安全委員会のミッションステートメントは,「小児神経領域の安全な医療に関わる諸問題を明確にし,その解決策を他学会とも連携して立案し実行する.会員と一般市民を対象とした医療安全に関する啓発を行う」であり,その任務のもと,過去4回の学術集会にて医療安全セミナーを開催している.
最初に取り上げた課題は,2013年7月に日本小児科学会・日本小児麻酔学会・日本小児放射線学会から出された「MRI検査時の鎮静に関する共同提言」に対して日本小児神経学会がすべきことの明確化であった.当学会内でも共同提言の実現を目指した啓発をするとともに,実行に難渋する点の解決策を議論してきた.さらには法曹界においては添付文書の遵守を必須事項としていることも認識した.
また,2016年度からは生理検査における鎮静方法や静注用抗痙攣薬の安全使用についても議論を開始した.さらに,脳神経外科との癒合領域における医療安全についてもこれからの新たな検討課題としている.
今回のセミナーでは,鎮静・無鎮静MRI検査について下川尚子委員,ACTH療法における医療安全について山内担当理事が講演を行う.また,会員外講師として,頭部外傷診療とチャイルド・ファーストについて早野駿佑先生(北九州市立八幡病院小児救急センター)に,鎮静前の経口摂取や鎮静の際の薬剤重複のリスクについて大嶽浩司先生(昭和大学麻酔科学講座教授)にご講演いただく.
本セミナーにて会員外の専門の講師とも意見を交わし,小児神経領域における患者側と診療側の両側における医療安全が担保されるための方策を考察したい.
早野駿佑 (北九州市立八幡病院小児救急センター)
山内秀雄 (埼玉医科大学小児科)
大嶽浩司 (昭和大学医学部麻酔科)