The 60th Annual Meeting of the Japanese Society of Child Neurology

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ガイドライン策定委員会企画

[G1] How to apply the Guideline 2017 for Pediatric Convulsive Status Epileptics in clinical practice ?- We need more evidence and debate -

Fri. Jun 1, 2018 1:30 PM - 3:00 PM Room 1 (Convention Hall B)

Chair:Kitami Hayashi(Tokyo Women's Medical University Yachiyo Medical Center), Tomoyuki Akiyama(Department of Child Neurology, Okayama University)

【企画・趣旨のねらい】
 けいれん重積状態の治療・全身管理は小児救急医療における主要な課題である.近年,複数の治療薬剤が日本にも導入され,世界的な治療指針に準じた治療・全身管理が行えるようになった.しかし,個々の治療薬剤の有効性,有害事象に関する科学的根拠の蓄積は不足しており,治療者の経験的判断に委ねられている点も多い.
 日本小児神経学会「小児けいれん重積治療ガイドライン策定WG」はこのような背景の基に,診療現場の実態に即した治療指針を作成することを目標に議論を重ね,2017年5月に「小児けいれん重積治療ガイドライン2017」として公表した.今年度の学会総会では,公表後1年を経過したガイドラインについて,改めて多様な見解を求め,今後の改訂に向けた出発点としたい.
 ガイドラインでは治療選択肢を5段階のステップで記述したが,ここではステップ2の病院初期治療とステップ3のベンゾジアゼピン系薬抵抗性の治療についてとりあげた.第一線でけいれん重積治療にあたっている立場から,その経験と海外での知見を基に,治療選択肢の課題を検討し,提言をお願いしている.ガイドラインではステップ3で「参考」として記述したレベチラセタムであるが,国内での使用経験も増えており,改めてその有用性について検討をお願いした.
 また,けいれん重積状態の予後に関する要因として,けいれん発作治療後の非けいれん性発作の遷延が挙げられており,急性期の脳波モニタリングの重要性が指摘されている.実施に課題多い検査ではあるが,どのような状態が検査適応であるかを理解することで,検査を行えない状況でも,転院を含めた適切な治療選択につなげることが期待される.
 ガイドラインに取り上げた中で,適応外使用に当たる旨の注意喚起を付記した薬剤,使用法は多い.その使用における基本的な考え方と課題について提言をお願いした.