青木茂樹1、アンディカ クリスティナ1、萩原彰文1、2 (順天堂大学医学部放射線科1、東京大学医学部放射線科2)
セッション情報
シンポジウム
[SY5] シンポジウム5
小児神経疾患への新しい神経放射線学的手法の応用
2018年5月31日(木) 13:30 〜 16:00 第4会場 (3F 301)
座長:奥村彰久(愛知医科大学医学部小児科)、森墾(東京大学大学院医学系研究科生体物理医学専攻放射線医学講座)
【企画・趣旨のねらい】
「神経放射線に関するシンポジウム企画を」と依頼されたときに考えたのは3つの方向性です.1つ目はオーソドックスな教科書的知識をおさらいするような教育講演.2つ目は最新の技術だが,まだ臨床の現場に入って間もないので余り普及していない手法の周知.3つ目はworking in progress中の,まだ海のものとも山のものとも分からない技術のお披露目をして共同研究のきっかけをつくる,というものでした.個人的には3つ目がいち押しだったのですが,ひどく先進的過ぎても興行的にどうか,ということで2つ目の企画に落ち着きました.
そこで,トピックスとして拡散テンソルや非ガウス分布の制限拡散などの拡散画像,従来の強度画像に位置画像で得られた情報を負荷した磁化率画像,強度画像の最新応用,代謝物を検出するMRスペクトロスコピーおよび,プロトン交換によるコントラストを利用した分子イメージングのCEST/APTを取り上げ,エキスパートの講師の先生方に分かりやすくお話いただくことにしました.
まだ日常臨床では標準的検査としての地位を確立していない手法も含まれるため,「こんなものが見えるのか」「こんな病態生理に迫れるのか」と得心してもらうのは最低限として,さらに「では,こんな風に使ってみてはどうか」「こんな疾患にも応用できるのではないか」などと新たなアイデアを芽生えさせることができれば,なおありがたいと考えています.従って,3つ目の放射線科と小児科との共同研究の架け橋を狙った要素も盛り込みました.興味を持たれた方には,ぜひご参集いただければと願います.
なお,1つ目のオーソドックスな画像の教育講演としてはプレコングレス恒例の実践教育セミナー「小児科医のための神経画像2018;MRIをもう一度学びなおそう」として髙梨潤一先生・大場洋先生ご企画の場がございますので,そちらも楽しみにして下さい.
井田正博 (荏原病院放射線科)
田岡俊昭 (名古屋大学医学部附属病院放射線科)
髙梨潤一 (東京女子医科大学八千代医療センター小児科)
栂尾理、樋渡昭雄、山下孝二、桃坂大地、本田浩 (九州大学大学院医学研究院臨床放射線科学分野)