2:00 PM - 4:30 PM
[26P-pm095] Survey on pesticides in the raw water samples from drinking water treatment plants in Saitama prefecture from 2014 to 2018
【目的】埼玉県では、浄水場の原水について農薬による汚染実態を調査する目的で、1990年度より農薬実態調査を実施している。今回、2014年度から2018年度の5年間の結果をまとめたので報告する。
【方法】埼玉県内の水道事業体のうち、周辺及び上流部に農地又はゴルフ場等が存在する14浄水場の原水を検体とし、農薬の使用が増加する夏(5月~6月)及び秋(9月~10月)の年2回実施した。対象農薬は、水道水の水質管理目標設定項目における対象農薬及び除外農薬の中から、101項目を選定した。分析は、「水質管理目標設定項目の検査方法」のとおり行い、感度が十分に確保された項目は目標値の1/100を、感度が不十分である項目は定量下限値を報告下限値とした。
【結果及び考察】報告下限値を超えて検出された農薬は、カフェンストロール(1回)、カルボフラン(1回)、チウラム(1回)、フィプロニル(5回)、フェンチオン(1回)であった。このうち、カフェンストロールでは目標値の15%の濃度が検出された。カフェンストロールは水稲及びゴルフ場の芝に対する除草剤として登録されており、検出された浄水場の周辺に水田が、上流側近傍にゴルフ場があることから、散布時期と採水時期が重なったため高濃度で検出されたと推測される。また、フィプロニルは目標値が0.0005 mg/Lと低いことから多く検出されたと考えられるが、5回の検出はいずれも2014年または2015年であり、2016年度以降は検出されていない。フィプロニルの出荷量は2013年を境に急激に減少しており、それに伴い使用量が減少しているためと推測される。農薬類は新規登録や適用拡大等によって使用実態が変化していくため、今後も継続的な調査が必要である。
【方法】埼玉県内の水道事業体のうち、周辺及び上流部に農地又はゴルフ場等が存在する14浄水場の原水を検体とし、農薬の使用が増加する夏(5月~6月)及び秋(9月~10月)の年2回実施した。対象農薬は、水道水の水質管理目標設定項目における対象農薬及び除外農薬の中から、101項目を選定した。分析は、「水質管理目標設定項目の検査方法」のとおり行い、感度が十分に確保された項目は目標値の1/100を、感度が不十分である項目は定量下限値を報告下限値とした。
【結果及び考察】報告下限値を超えて検出された農薬は、カフェンストロール(1回)、カルボフラン(1回)、チウラム(1回)、フィプロニル(5回)、フェンチオン(1回)であった。このうち、カフェンストロールでは目標値の15%の濃度が検出された。カフェンストロールは水稲及びゴルフ場の芝に対する除草剤として登録されており、検出された浄水場の周辺に水田が、上流側近傍にゴルフ場があることから、散布時期と採水時期が重なったため高濃度で検出されたと推測される。また、フィプロニルは目標値が0.0005 mg/Lと低いことから多く検出されたと考えられるが、5回の検出はいずれも2014年または2015年であり、2016年度以降は検出されていない。フィプロニルの出荷量は2013年を境に急激に減少しており、それに伴い使用量が減少しているためと推測される。農薬類は新規登録や適用拡大等によって使用実態が変化していくため、今後も継続的な調査が必要である。