2:00 PM - 4:30 PM
[26P-pm096] Triangular-wave controlled amplitude-modulated flow analysis for determination of high-concentration analyte without dilution
【緒言】高感度分析法が活発に研究される一方,実際の産業現場では,高濃度試料を希釈せずに自動測定できる分析法も求められている。本研究では,演者が考案した振幅変調多重化フロー分析法(Talanta, 77, 576 (2008))の原理をもとに,試料流量を三角波制御することにより,高濃度試料を希釈することなく測定できるフロー分析法を開発した。これを,o−フェナントロリン(o-Phen)吸光光度法によるFe2+定量によって検証した。
【実験】総流量一定のもと,信号発生器SGから出力される三角波制御信号Vcで試料Sの流量を変動させた。これを定流量で送液される呈色試薬R,および総流量 – (試料 + 試薬)流量で吸引される溶媒(または緩衝液)と合流させ,下流の検出器Dで呈色物質の吸光度を測定した。検出信号VdをコンピュータPCに取得し,高速フーリエ変換FFTで解析した。
【理論】試料が低濃度の時(B),Vc形状に対応した三角波形のVdが得られる。高濃度の時には(C),装置の測定レンジあるいは呈色試薬濃度で決まる上限値Lに達し,Vdは台形状になる。FFTで得られる各周波数成分の振幅の和ΣAは,低濃度領域では試料濃度cに比例し,高濃度領域では反比例する。しかし,cΣAをcに対してプロットすると,検出信号が飽和する高濃度領域でも直線検量線が得られる。
【結果】フロー分析システムを構築し,Excel VBA自動化プログラムを作成した。o-Phen法で,制御周期,呈色試薬濃度,分散に対する補正法などを検討した。分散に起因する振幅減衰を補正することで,十分な呈色試薬濃度のもとでは少なくとも1.2 mMまで,同濃度を公定法の7.5%にまで低減させた条件では0.7 mMまで,それぞれFe2+の測定が可能になった。
【実験】総流量一定のもと,信号発生器SGから出力される三角波制御信号Vcで試料Sの流量を変動させた。これを定流量で送液される呈色試薬R,および総流量 – (試料 + 試薬)流量で吸引される溶媒(または緩衝液)と合流させ,下流の検出器Dで呈色物質の吸光度を測定した。検出信号VdをコンピュータPCに取得し,高速フーリエ変換FFTで解析した。
【理論】試料が低濃度の時(B),Vc形状に対応した三角波形のVdが得られる。高濃度の時には(C),装置の測定レンジあるいは呈色試薬濃度で決まる上限値Lに達し,Vdは台形状になる。FFTで得られる各周波数成分の振幅の和ΣAは,低濃度領域では試料濃度cに比例し,高濃度領域では反比例する。しかし,cΣAをcに対してプロットすると,検出信号が飽和する高濃度領域でも直線検量線が得られる。
【結果】フロー分析システムを構築し,Excel VBA自動化プログラムを作成した。o-Phen法で,制御周期,呈色試薬濃度,分散に対する補正法などを検討した。分散に起因する振幅減衰を補正することで,十分な呈色試薬濃度のもとでは少なくとも1.2 mMまで,同濃度を公定法の7.5%にまで低減させた条件では0.7 mMまで,それぞれFe2+の測定が可能になった。
