2:00 PM - 4:30 PM
[26P-pm098S] Development of polymer gel beads for adsorption of pollutants in rivers
【目的】我が国では水質汚濁に係る要監視項目及び要調査項目が選定されているが、これらの化合物を河川から取り除くのは容易ではなく、十分な除去対策が取られていないのが現状である。アルギン酸は昆布などの褐藻類に含まれるアニオン性の高分子であり、キトサンなどのカチオン性高分子と静電相互作用により結合し、カルシウムイオン存在下にてゲル化させることでアニオン性とカチオン性の両方の性質を合わせ持つキトサン固定化アルギン酸ゲルの形成が可能である。この性質を利用し、本研究では、河川からヒト及び水生生物に有害な汚染化学物質を吸着除去する高分子ゲルビーズの調製を試みた。
【方法】キトサン固定化アルギン酸ゲルビーズを調製し、水質汚濁に係る要監視項目である4-tert-オクチルフェノール(4-tOP)などの化合物に対する吸着能をHPLCにて測定した。また、カチオン性化合物に対する吸着能を高める目的で、予め固定化させたキトサンと有機酸で塩を形成させたアルギン酸ゲルビーズの4-tOP吸着能並びに有機酸放出能についても調査した。
【結果・考察】キトサン固定化アルギン酸ゲルビーズによる4-tOPの吸着が認められた。また、予め固定化させたキトサンとクエン酸で塩を形成させたアルギン酸ゲルビーズでは、クエン酸と4-tOPの交換反応が観察され、キトサンを固定化したのみのアルギン酸ゲルビーズよりも高い吸着能を示した。さらに、クエン酸塩形成時のクエン酸処理濃度が4-tOP吸着量及びクエン酸放出量へ影響することが明らかとなった。これらの結果より、キトサン固定化アルギン酸ゲルビーズにより河川の汚染化学物質を吸着除去できる可能性が示唆された。
【方法】キトサン固定化アルギン酸ゲルビーズを調製し、水質汚濁に係る要監視項目である4-tert-オクチルフェノール(4-tOP)などの化合物に対する吸着能をHPLCにて測定した。また、カチオン性化合物に対する吸着能を高める目的で、予め固定化させたキトサンと有機酸で塩を形成させたアルギン酸ゲルビーズの4-tOP吸着能並びに有機酸放出能についても調査した。
【結果・考察】キトサン固定化アルギン酸ゲルビーズによる4-tOPの吸着が認められた。また、予め固定化させたキトサンとクエン酸で塩を形成させたアルギン酸ゲルビーズでは、クエン酸と4-tOPの交換反応が観察され、キトサンを固定化したのみのアルギン酸ゲルビーズよりも高い吸着能を示した。さらに、クエン酸塩形成時のクエン酸処理濃度が4-tOP吸着量及びクエン酸放出量へ影響することが明らかとなった。これらの結果より、キトサン固定化アルギン酸ゲルビーズにより河川の汚染化学物質を吸着除去できる可能性が示唆された。