2:00 PM - 4:30 PM
[26P-pm099S] Study on control of cyanobacteria (XXXXX)
Simultaneous analysis of β-Carrotene-derived β-cyclocitral and related compounds (1)
【背景と目的】
生活排水などに由来する富栄養化により発生するアオコは、近年増加傾向にあり対策が求められている。当研究室では、ラン藻由来の溶藻活性成分を用いてラン藻の生物制御法を確立させることを最終目的として研究を進めている。アオコの主要な構成種であるMicrocystis属ラン藻は、特異的な溶藻活性成分であるβ-cyclocitralを産生し、晩夏の溶藻現象に関与することが報告されている。過去に、β-cyclocitralの産生が亢進する環境条件や、β-cyclocitral放出後の作用について知見を積み上げてきたが、産生機構については未だ明らかにされていない、本研究では、β-cyclocitralおよび関連化合物の生合成経路を明らかにし、それぞれの化合物がどのような時にどの程度蓄積されているかを把握することを目的としている。
【実験】
β-Cyclocitralは、β-caroteneにカロテノイド酸化開裂酵素(Carotenoid Cleavage Dioxygenase, CCD)が作用することで産生されるとされている。したがって、CCDに由来する反応生成物はいずれもケトンあるいはアルデヒド基を有することから、2,4-dinitrophenylhydrazine(DNPH)を用いて誘導体化し、LC/MSを用いて一斉解析を試みた。
【結果と考察】
Microcystis属ラン藻NIES-843からβ-cyclocitralとβ-iononeの検出・定量に成功しているが、これらの前駆体や中間体と考えられる生成物は検出されていない。今後、他の代謝産物を見出すための分析条件の最適化を実施するとともに得られた結果からβ-cyclocitralの産生経路について考察する。
生活排水などに由来する富栄養化により発生するアオコは、近年増加傾向にあり対策が求められている。当研究室では、ラン藻由来の溶藻活性成分を用いてラン藻の生物制御法を確立させることを最終目的として研究を進めている。アオコの主要な構成種であるMicrocystis属ラン藻は、特異的な溶藻活性成分であるβ-cyclocitralを産生し、晩夏の溶藻現象に関与することが報告されている。過去に、β-cyclocitralの産生が亢進する環境条件や、β-cyclocitral放出後の作用について知見を積み上げてきたが、産生機構については未だ明らかにされていない、本研究では、β-cyclocitralおよび関連化合物の生合成経路を明らかにし、それぞれの化合物がどのような時にどの程度蓄積されているかを把握することを目的としている。
【実験】
β-Cyclocitralは、β-caroteneにカロテノイド酸化開裂酵素(Carotenoid Cleavage Dioxygenase, CCD)が作用することで産生されるとされている。したがって、CCDに由来する反応生成物はいずれもケトンあるいはアルデヒド基を有することから、2,4-dinitrophenylhydrazine(DNPH)を用いて誘導体化し、LC/MSを用いて一斉解析を試みた。
【結果と考察】
Microcystis属ラン藻NIES-843からβ-cyclocitralとβ-iononeの検出・定量に成功しているが、これらの前駆体や中間体と考えられる生成物は検出されていない。今後、他の代謝産物を見出すための分析条件の最適化を実施するとともに得られた結果からβ-cyclocitralの産生経路について考察する。