The 140th Annual Meeting of the Pharmaceutical Society of Japan (Kyoto)

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(D) Health Sciences

[26P-pm] 環境科学①

Thu. Mar 26, 2020 2:00 PM - 4:30 PM [Room P] Event Hall (1F)

2:00 PM - 4:30 PM

[26P-pm101S] Investigation of the functions of B-9 strain collected from freshwater(11)
Functional analysis of the new hydrolytic enzyme MlrE(II)

○Shohei Watanabe1, Hayean Jin1, Kaya Ueno1, Andrea ANAS3, Kiyomi Tsuji4, Ken-ichi Harada1,2 (1. Faculity Pharm., Meijo Univ., 2. Grad. Sch. Environ. Hum. Sci., Meijo Univ., 3. Nagoya Univ., 4. Kanagawa Pref. Inst. Pub. Health)

【背景と目的】Microcystin(MC)を分解する細菌として単離されたB-9株は、Sphingosinicellaに属するグラム陰性菌であり、MCを分解・無毒化する。これまでにB-9株から複数の加水分解酵素(MlrA、MlrB、MlrC)およびトランスポーター(MlrD)の存在が確認されている。さらに最近の研究から、新たな加水分解酵素MlrE及びアミノ酸トランスポーターの存在が示唆されている。ペプチド類は加水分解酵素(MlrA、MlrB、MlrC)および新たな加水分解酵素MlrEによってアミノ酸まで分解され、その後MlrDとアミノ酸トランスポーターによって細胞内に取り込まれると推測されている。今回、ペプチドの加水分解の最終過程に関与しているとされるMlrEの機能の詳細を明らかにするため、発色団を持つアミノ酸で構成されたペプチド類を用いて分解実験を行った。

【方法と結果】MC分解性細菌B-9株を培養し、培養液(1倍、10倍、100倍希釈)を、発色団をもつL型アミノ酸(L-Trp、L-Tyr、L-Phe)で構成されるジペプチド(WF, FY)およびテトラペプチド(YWFF, FYWW)と反応させ、反応液を一定時間ごとに採取し、HPLCを用いて分析を行った。また、酵素阻害剤であるEDTAまたはPMSFを添加し、HPLCを用いて加水分解阻害挙動を観察した。
 上述のペプチド類に対し、各種培養液を反応させたところ、加水分解が生起し、アミノ酸あるいは中間体が生成され、その後消失することが確認された。また、10倍希釈培養液を用い、ジペプチドにEDTAを添加した場合、基質は96時間まで残るが基質は減少する一方、PMSFを添加すると分解は阻害された。テトラペプチドにEDTAあるいはPMSFを添加した場合、ともに48時間以内に基質は消失したが、EDTAよりPMSFのほうが先に消失することが確認された。