2:00 PM - 4:30 PM
[26P-pm109] Measurement of polycyclic aromatic hydrocarbons in combustion cigarettes and heat-not-burn tobacco by in-tube spme/hplc-fld
【目的】多環芳香族炭化水素類(PAHs)は,タバコの製造や燃焼により生成することが知られており,発がんと関連する化合物が多く存在する。近年,喫煙者の発がんリスクだけではなく,非喫煙者の受動喫煙による健康被害も社会問題となっている。その影響から有害物質の発生が少ないとされる加熱式タバコが大変普及してきているが,その安全性に関する検討は十分とは言えない。本研究では,多くのPAHsが蛍光をもつことに着目し,これまでに開発したインチューブ固相マイクロ抽出(SPME)法とを連結したオンライン自動分析システムにより,紙巻きタバコと加熱式タバコの葉及び煙中のPAHs含量を測定した。
【方法】17種類のPAHsを分析対象とした。タバコ葉試料はメタノール中で超音波抽出を行い,タバコ煙試料はプラスチック製の喫煙装置と電動吸引ポンプにより主流煙と副流煙をそれぞれメタノール中にバブリングして捕集した。調製した試料溶液をオートサンプラーバイアルに入れ,GC用のキャピラリーカラムを抽出媒体としてインチューブSPMEを行った。水とアセトニトリルを移動相としてグラジエント分析を行い,FLDにより測定を行った。
【結果・考察】総PAHs含量は,紙巻きタバコ葉中で1本あたり1362.4 ng含まれていた。一方,加熱式タバコ葉中では,1本あたり40.8~1203.2 ng含まれていた。また,紙巻きタバコの主流煙中で,1本あたり498.9 ng,副流煙中で600.8 ng含まれていた。加熱式タバコ煙中では,1本あたり11.0~83.6 ng含まれていた。この結果より加熱式タバコ中にも紙巻きタバコと同等量のPAHsが含まれていることがわかり,本手法がPAHsの簡便かつ高感度の分析法になるものと期待される。
【方法】17種類のPAHsを分析対象とした。タバコ葉試料はメタノール中で超音波抽出を行い,タバコ煙試料はプラスチック製の喫煙装置と電動吸引ポンプにより主流煙と副流煙をそれぞれメタノール中にバブリングして捕集した。調製した試料溶液をオートサンプラーバイアルに入れ,GC用のキャピラリーカラムを抽出媒体としてインチューブSPMEを行った。水とアセトニトリルを移動相としてグラジエント分析を行い,FLDにより測定を行った。
【結果・考察】総PAHs含量は,紙巻きタバコ葉中で1本あたり1362.4 ng含まれていた。一方,加熱式タバコ葉中では,1本あたり40.8~1203.2 ng含まれていた。また,紙巻きタバコの主流煙中で,1本あたり498.9 ng,副流煙中で600.8 ng含まれていた。加熱式タバコ煙中では,1本あたり11.0~83.6 ng含まれていた。この結果より加熱式タバコ中にも紙巻きタバコと同等量のPAHsが含まれていることがわかり,本手法がPAHsの簡便かつ高感度の分析法になるものと期待される。