2:00 PM - 4:30 PM
[26P-pm114] Analysis of the relationship between atmospheric nitrogen dioxide concentration and meteorological data
【目的】二酸化窒素(NO2)は大気汚染物質として規制されている。しかし、我々はNO2として検出される亜硝酸(HONO)の方がNO2より生体影響に関わることを動物曝露実験や疫学調査で示唆した。HONOとNO2は平衡関係(2HONO ⇄ NO2+NO+H2O)があり、気温低下・湿度上昇でHONO生成側に反応が進むため、気象条件によりNO2測定値中のHONO割合が変化し、同じNO2値でも生体影響強度が異なると考えた。本研究の目的:気象条件がHONOとNO2の平衡反応に影響しNO2濃度を変化させるかを検討すること。
【方法】解析地区(自動車排出ガス測定局:自排局、一般環境大気測定局:一般局):東京(中山道大和町、板橋区氷川町)愛知(元塩公園、白水小学校)大阪(杭全町交差点、勝山中学校)山梨(県庁自排、衛公研)環境データ:NO2、一酸化窒素(NO)、光化学オキシダント(O3)を利用。自排局のO3は、一般局のNOとO3の合計値(ポテンシャルオゾン:PO)を代用。気象庁データ:雨量、日照時間、日射量、相対湿度、気温、風速を利用。解析:季節性自己回帰和分移動平均(SARIMA)モデルを使用。対数変換したNO2を応答変数、気象データ、NO、O3(PO)を説明変数とし、NO2濃度に影響する因子の時系列解析を実施。地域毎、測定局毎にモデル作成し、2009年度からの7年間を訓練データ、2016年度のデータを試験データとし、NO2濃度予測や精度検証に利用。
【結果と考察】SARIMAモデルでの解析結果を表に示す。気温では、NO2濃度が比較的低い地区で有意な負の相関があり、他の地区でも負の相関傾向が認められた。この結果は、特にNO2濃度が低い地域で気温低下により前述の平衡反応がHONO生成側に動きNO2値が上昇することを示唆する。相対湿度では正の相関傾向の地区が多いが、一般局の愛知は負の相関だった。この結果は、相対湿度上昇の平衡反応への影響は気温低下ほど明確ではないことを示唆する。
【方法】解析地区(自動車排出ガス測定局:自排局、一般環境大気測定局:一般局):東京(中山道大和町、板橋区氷川町)愛知(元塩公園、白水小学校)大阪(杭全町交差点、勝山中学校)山梨(県庁自排、衛公研)環境データ:NO2、一酸化窒素(NO)、光化学オキシダント(O3)を利用。自排局のO3は、一般局のNOとO3の合計値(ポテンシャルオゾン:PO)を代用。気象庁データ:雨量、日照時間、日射量、相対湿度、気温、風速を利用。解析:季節性自己回帰和分移動平均(SARIMA)モデルを使用。対数変換したNO2を応答変数、気象データ、NO、O3(PO)を説明変数とし、NO2濃度に影響する因子の時系列解析を実施。地域毎、測定局毎にモデル作成し、2009年度からの7年間を訓練データ、2016年度のデータを試験データとし、NO2濃度予測や精度検証に利用。
【結果と考察】SARIMAモデルでの解析結果を表に示す。気温では、NO2濃度が比較的低い地区で有意な負の相関があり、他の地区でも負の相関傾向が認められた。この結果は、特にNO2濃度が低い地域で気温低下により前述の平衡反応がHONO生成側に動きNO2値が上昇することを示唆する。相対湿度では正の相関傾向の地区が多いが、一般局の愛知は負の相関だった。この結果は、相対湿度上昇の平衡反応への影響は気温低下ほど明確ではないことを示唆する。
