The 140th Annual Meeting of the Pharmaceutical Society of Japan (Kyoto)

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(D) Health Sciences

[26P-pm] 環境科学①

Thu. Mar 26, 2020 2:00 PM - 4:30 PM [Room P] Event Hall (1F)

2:00 PM - 4:30 PM

[26P-pm115] A major water-soluble component (ammonium sulfate) of PM2.5-induced cytotoxicity on mast cell line

○Hiromi Kataoka1, Kaori Tanaka1, Keiko Tazuya-Murayama2, Taku Yamashita1, Jun-ichi Nishikawa1 (1. School of Pharmacy and Pharmaceutical Sciences Mukogawa Women’s University, 2. Daiichi University of Pharmacy)

【目的】PM2.5には、発生源から直接粒子として排出される一次粒子と排出時にはガス状物質であった硫黄酸化物(SOx)、または窒素酸化物(NOx)が光化学反応により酸化されて生成した硫酸、または硝酸がさらにアンモニアと反応して粒子化される二次生成粒子がある。PM2.5にはこれらの二次生成粒子の割合が多いこと、さらに、硫酸イオン、アンモニウムイオンの割合が多いことが報告されている。我々は、以前からPM2.5の多成分である硫酸アンモニウムがマスト細胞株(C57細胞)の増殖、脱顆粒、および細胞障害性に及ぼす影響を解析してきた。その結果、硫酸アンモニウムは、C57細胞に対して細胞障害性を引き起こさない濃度(1 mM)で脱顆粒を引き起こすこと、およびC57細胞が脱顆粒刺激剤により引き起こされる脱顆粒を増強することを明らかにした。さらに、それらに寄与するイオンは、両者共、アンモニウムイオンであることを報告した1)。また、硫酸アンモニウムは、15 mMでC57細胞に対して細胞障害性を示すことを昨年度の本学会で報告した。本発表では、硫酸アンモニウムが細胞障害性に寄与するイオンについて検討した。

【方法】細胞障害性試験:種々の濃度の硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、および硫酸ナトリウム(100 µL)にC57細胞 1x105 cells/mL(100 µL)を加え、37℃、CO2インキュベーターで4時間培養後、乳酸脱水素酵素(LDH)を測定し、その放出率より解析した。

【結果および考察】硫酸アンモニウムの硫酸イオンとアンモニウムイオンがC57細胞に及ぼす細胞障害性について検討するために、硫酸アンモニウム(2-40 mM)とアンモニウムイオン濃度が同一の塩化アンモニウム、および硫酸イオン濃度が同一の硫酸ナトリウムを用いた。その結果、塩化アンモニウムは硫酸アンモニウムと同様の細胞障害性が認められた。一方、硫酸ナトリウムを用いたところ、細胞障害性は認められなかった。以上のことから、C57細胞に及ぼす硫酸アンモニウムの細胞障害性に寄与するイオンは、アンモニウムイオンであることが分かった。本結果は、C57細胞の脱顆粒に影響したイオンが硫酸アンモニウム中のアンモニウムイオンであったことと一致していた。

1)片岡裕美、中村智美、田鶴谷(村山)惠子、山下沢、西川淳一、大気環境学会誌、52、12-18(2017).