The 140th Annual Meeting of the Pharmaceutical Society of Japan (Kyoto)

Presentation information

Poster Presentation

(C) Biochemistry

[26Q-am] 薬理学①

Thu. Mar 26, 2020 9:00 AM - 11:30 AM [Room Q] New Hall (1F)

9:00 AM - 11:30 AM

[26Q-am159] Hachimijiougan promotes osteoblastic, but suppresses osteoclastic, differentiation and activity in vitro.

○Moe Yamaguchi1, Haruka Nomura1, Yuki Onishi1, Ryo Fukuyama1, Masamitsu Nakajima1, Mitsugu Fujita1 (1. Fac. Pharm. Sci., Hiroshima Int. Univ.)

目的:八味地黄丸は下肢痛、腰痛、しびれ、排尿困難、残尿感、むくみ、高血圧に伴う随伴症状(肩こり、頭重、耳鳴り)などに用いられる漢方薬である。また、骨粗しょう症治療薬との併用で骨量減少の抑制効果を高めることなどが報告されているが、骨に対する詳細な作用機序は、ほとんど報告されていない。本研究では、八味地黄丸の骨代謝に対する作用解明の一環として、骨芽細胞様細胞(MC3T3-E1)細胞と破骨細胞前駆細胞(RAW264.7細胞)に及ぼす八味地黄丸の影響をそれぞれ成熟骨芽細胞への分化・骨形成及び破骨細胞への分化・骨吸収を指標に検討することを目的とする。

方法:アスコルビン酸、β-グリセロリン酸存在下、MC3T3-E1細胞に八味地黄丸を添加して培養し、骨芽細胞の分化の指標であるアルカリホスファターゼ(ALP)活性の検討、骨形成の指標であるアリザリンレッドS染色を行った。さらに染色された石灰化結節を溶解し、吸光度を測定した。また、RANKL存在下でRAW264.7細胞に八味地黄丸を添加して培養し、破骨細胞分化の指標である酒石酸耐性酸性ホスファターゼ(TRAP)染色による多核破骨細胞様細胞の解析ならびに骨吸収の指標である吸収窩の面積の計測(Pit assay)を行った。

結果:MC3T3-E1細胞に対する影響:八味地黄丸を添加した細胞は非添加細胞に比べ、ALP活性が上昇した。また、アリザリンレッドS染色においても同様に添加した細胞で染色の上昇がみられ、非添加細胞に比べて有意な上昇が認められた。

RAW264.7細胞に対する影響:八味地黄丸非添加細胞ではTRAP染色陽性の多核破骨細胞様細胞が観察されたが、添加した細胞では多核破骨細胞様細胞への融合・分化が抑制された。また、非添加細胞に比べて添加した細胞で吸収窩の面積が有意に抑制された。

考察:八味地黄丸は骨芽細胞の分化・成熟、骨形成を促進する作用を示し、また、破骨細胞の分化抑制に伴う骨吸収抑制作用も有すると考えられた。本学会で同時に報告する独活寄生丸も同様の効果があり、共通の含有生薬であるジオウ、ブクリョウ、ケイヒの単独または組合せによる効果について、さらに検討を行う。