The 140th Annual Meeting of the Pharmaceutical Society of Japan (Kyoto)

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Symposium

[S02] Look back on the eye with basic research, clinical science and drug repositioning

Thu. Mar 26, 2020 9:00 AM - 11:00 AM [Room B] Room B-1 (2F)

Organizers: Hideaki Hara (Gifu Pharm Univ), Hiroshi Kosano (Teikyo Univ), Yosuke Nakazawa (Keio Univ)

9:05 AM - 9:23 AM

[S02-1] Effects of benzalkonium chloride in ophthalmic eyedrop medications on corneal epithelium

○Shizuya Saiga1, Yukihisa Takada1, Satoshi Seino2 (1. Ophthalmology, Wakayama Medical University School of Medicine, 2. Kewpie Corporation)

点眼薬には防腐剤、pH調整など主薬以外の添加物が含有されている。防腐剤で頻用されるのが塩化ベンザルコニウムである。眼表面は点眼薬に暴露するが、その際、薬剤によっては主薬と添加物の双方が角膜上皮障害の原因となりうる。特に臨床現場では発症すると長期にわたって点眼投与を余儀無くされる緑内障点眼薬の角膜上皮障害に関心が寄せられることが多い。演者の施設では緑内障治療としての眼圧下降効果を担保しつつ、点眼薬変更による角膜上皮障害の軽減を考慮した治療を行っている。本発表で後ろ向き研究で得られた具体例を提示する。
 臨床ではドライアイに伴う点状表層角膜症に代表される角膜上皮障害にヒアルロン酸ナトリウムの点眼薬が処方されることがある。処方可能な濃度は0.1%または0.3%である。0.3%製剤は塩化ベンザルコニウムを含有していない。演者らの研究では0.3%ヒアルロン酸ナトリウム前処置は培養角膜上皮細胞の塩化ベンザルコニウムの細胞毒性を軽減させることが示されたが、マウスを用いたin vivo研究では、0.3%ヒアルロン酸ナトリウム点眼が別途に投与された塩化ベンザルコニウムの細胞毒性を強調する可能性が示唆された。眼表面での塩化ベンザルコニウムの滞留が延長したことが原因である可能性があるが、臨床現場でこのことが原因と思われる不具合の報告は無い。
 眼科臨床医は点眼薬主薬以外の添加物の特性をも理解した処方が要求される。