日本薬学会第141年会(広島)

セッション情報

一般シンポジウム

[S11] 元素の力で切り拓く次世代の低分子創薬〜重水素から高周期元素まで

2021年3月27日(土) 15:45 〜 17:45 [D会場] 講演会場D (オンライン)

オーガナイザー:藤井 晋也(医科歯科大生材研)、太田 公規(昭和大薬)

 近年、生命科学における技術革新を受けて、抗体医薬や核酸医薬、あるいは細胞医薬や遺伝子治療など、新しいモダリティの創薬研究が活性化している。その一方で、従来は医薬品の王道として君臨していた低分子化合物の研究は、アカデミアにおける基礎研究および製薬企業における実用化研究のいずれにおいても、上記の新たなモダリティに押されてプレゼンスが低下している印象は否めない。しかしながら、低分子医薬品はコストや品質管理において大きな強みを有しており、今後も世界の疾病克服のための第一選択であると考えられる。そのように、重要でありながらややもすると停滞している低分子創薬を活性化する一手法として、本シンポジウムでは元素多様化による新たな創薬戦略に焦点を当てる。従来の低分子医薬品の開発では、主としていくつかの汎用元素(CHNOS+ハロゲン)のみが用いられてきたが、近年になり元素の多様性が意識され始め,これまで医薬品として利用されていなかったホウ素,ケイ素,重水素などの元素を利用した創薬研究が盛んに進められている. 本シンポジウムは、重水素から高周期元素のヒ素まで、多様な元素の性質に着目した多元素創薬化学研究、そして2020年に承認された初のホウ素中性子捕捉療法(BNCT)薬ボロファラン(10B)(ステボロニン)の開発についての講演を通して、画期的な創薬研究手法の開発や、革新的新薬を生み出す新しい低分子モダリティの創出について議論する場としたい。

オーガナイザー挨拶・趣旨説明:藤井 晋也(医科歯科大生材研) (15:45 〜 15:50)

まとめ:太田 公規(昭和大薬) (17:40 〜 17:45)

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