日本薬学会第141年会(広島)

セッション情報

一般シンポジウム

[S38] カロテノイド研究に対する薬学からのアプローチ

2021年3月29日(月) 09:30 〜 11:30 [I会場] 講演会場I (オンライン)

オーガナイザー:石本 憲司(阪大院薬)、藤田 隆司(立命館大薬)

カロテノイドは植物や動物、微生物、真菌、藻類などに存在する赤色、橙赤色、黄色などの天然色素であり、これまでに700種類以上同定されている。カロテノイドは炭素と水素のみで構成されるカロテン類とカロテン骨格に水酸基類を持つキサントフィル類の2つに大きく分けられ、いずれも水に溶けにくく油脂に溶ける性質を有する。カロテノイドは、これまでに産業界において主に着色用の食品添加物として利用されてきたが、抗酸化作用やビタミンAの前駆体としての役割を有することから、健康食品やサプリメント、化粧品添加物など、様々な領域において開発研究が行われてきた。その結果、ヒトの健康に有益となる多くの新たな生理作用を有している事が明らかになってきた。具体的には、カロテノイドによるがんや運動器疾患に対する予防効果、カロテノイド代謝物による代謝性疾患やアトピー性皮膚炎の改善効果などが報告され、古くて新しい機能性素材として様々な方面から注目されている。本シンポジウムでは、これらカロテノイドの新たな生理作用やその生理作用を十分に発揮させるために消化管吸収性を向上させる製剤技術等、カロテノイドの新たな利用に関するトピックについて講演して頂き、今後のカロテノイド研究に対する薬学領域の役割について議論する。

オーガナイザー挨拶:石本 憲司(阪大院薬) (09:30 〜 09:35)

総括:藤田 隆司(立命館大薬) (11:25 〜 11:30)

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