日本薬学会第141年会(広島)

組織委員長挨拶

日本薬学会第141年会(革新的創薬と持続的医療の
融和)の開催にあたって

組織委員長: 小澤光一郎(広島大学 副学長・大学院医系科学研究科)

 

 日本薬学会第141年会を、2021年3月26日(金)から29日(月)までの4日間、広島国際会議場を主会場に周辺施設を利用して開催いたします。1988年4月の第108年会から33年ぶりの広島開催となる本年会では、広島大学薬学部と広島大学病院薬剤部が中心となり、広島県内の福山大学、広島国際大学、安田女子大学と共に組織委員会を構成し、運営を担当させていただきます。
 
  第141年会では、『革新的創薬と持続的医療の融和〜Harmonization of Innovative Drug Development and Sustainable Health Care from HIROSHIMA to the WORLD〜』をテーマに掲げました。近年の創薬と医療をめぐる状況は大きく変化しつつあり、創薬の世界では様々なモダリティを含む革新的な新薬が生まれ、医療では持続的・安定的に供給できる医療体制の整備がWHOから求められています。日本の薬学は創薬と医療を両輪として進歩して参りましたが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が世界を席捲する今は、まさに革新的創薬と持続的医療の融和による、ポストコロナの世界を日本の薬学が牽引するときであり、それを象徴するものにしたいと思います。

  第141年会では、例年と同様に、海外招待者を含めた各分野のエキスパートの先生に特別講演をしていただくとともに、シンポジウム(一般、および大学院生・学部生企画)、一般学術発表(口頭、およびポスター)において薬学の将来を見据えての発表をしていただきます。また、27日(土)と28日(日)には、医療現場の薬剤師の皆様を対象とする企画を配置し、さらに、これを機に本学会への入会を考えていただく試みとして非会員向けの割安な2 Day Passをご用意いたします。

 多くの参加者が見込まれる本年会の開催につきましては、ハイブリッド形式で行うことといたしました。特別講演とシンポジウムは、リアルタイムでのWEB配信を行います。演者の多くは広島会場で講演を行う予定で、視聴は広島会場でもWEBでも可能です。一般学術発表は、発表も視聴も広島会場では行わずWEBのみとしました。同時に、広島会場での参加者数を制限いたします。参加登録の際に現地参加かWEBでの参加かを選択していただきます。さらに、もし開催前に感染状況が悪化した場合に備えた完全WEB年会も視野に入れており、本年会を確実に開催できる準備を鋭意進めています。

  多岐にわたる薬学の分野に携わる多くの研究者や医療人、教育者が国内外から参加して、最新の研究成果を発表するとともに、薬学教育のあり方を議論することで未来の創薬と医療に革新と持続的発展を起こす機会となることを切に願っています。

 会場は、JR広島駅から路面電車で約15分の市内中心部にあり、近隣に原爆ドームや平和記念公園を有し、さらに多くのホテルや商業施設も集中する至便な立地にあります。また、会場周辺の桜並木も綺麗な季節であり、少し足を伸ばせば日本三景の宮島などの観光地も有していますので、学会での発表と活発な議論で疲れた頭を癒しリフレッシュすることもできます。WEBでの参加者のために、広島近傍のフォトギャラリーも検討中です。多数の皆様のご参加を、広島の地で心からお待ちしております。

(2020年11月2日改訂)