[AW-09] 薬局薬剤師によるGLP-1作動薬服用患者への来局間服薬フォローアップの重要性
【目的】GLP-1作動薬は内服薬や週1回投与の皮下注製剤が上市されており、患者の服薬状況等に合わせた治療を選択できる一方、開始直後は消化器症状が発現しやすく、薬局薬剤師による来局間の電話等による服薬フォローアップ(以下、服薬FU)が重要となる。今回、薬局薬剤師がGLP-1作動薬服用患者への服薬FUを行った当社グループ薬局での2症例について報告し、薬局薬剤師の服薬FUの重要性を検討した。
【症例1】超速効型、持効型インスリン注使用中の70歳代女性患者の超速効型インスリン注がデュラグルチド皮下注に変更された。その4週間後に睡眠導入剤の処方箋持参で来局し、処方変更後から食欲低下と不眠があることを聴取した。その1週間後の服薬FUで症状継続が確認されたため、患者に受診勧奨を行うとともに、処方医にトレーシングレポート(以下、TR)で情報提供した。患者は服薬FUの翌日に受診し、デュラグルチド皮下注は超速効型インスリン注に変更された。その後は、食欲が改善した。
【症例2】リラグルチド皮下注使用中の70歳代女性患者の便秘が悪化したため、これを患者が処方医に報告し、処方に下剤が追加された。その4日後の服薬FUで症状継続を確認したため、処方医にTRで情報共有した。次回来局時、リラグルチド皮下注から超速効型インスリン注に変更された。
【考察】本症例では、薬局薬剤師の服薬FUとそれに基づく医師への情報提供が、GLP-1作動薬使用患者の消化器系の副作用への対応に繋がるきっかけとなったことが示された。薬局薬剤師は、GLP-1作動薬使用患者の副作用などの体調変化を、来局時はもちろんのこと、来局間の服薬FUで把握し、必要に応じた受診勧奨や医師への情報提供を実施することで、安全かつ効果的なGLP-1作動薬を用いた外来糖尿病治療に貢献できると考える。
【症例1】超速効型、持効型インスリン注使用中の70歳代女性患者の超速効型インスリン注がデュラグルチド皮下注に変更された。その4週間後に睡眠導入剤の処方箋持参で来局し、処方変更後から食欲低下と不眠があることを聴取した。その1週間後の服薬FUで症状継続が確認されたため、患者に受診勧奨を行うとともに、処方医にトレーシングレポート(以下、TR)で情報提供した。患者は服薬FUの翌日に受診し、デュラグルチド皮下注は超速効型インスリン注に変更された。その後は、食欲が改善した。
【症例2】リラグルチド皮下注使用中の70歳代女性患者の便秘が悪化したため、これを患者が処方医に報告し、処方に下剤が追加された。その4日後の服薬FUで症状継続を確認したため、処方医にTRで情報共有した。次回来局時、リラグルチド皮下注から超速効型インスリン注に変更された。
【考察】本症例では、薬局薬剤師の服薬FUとそれに基づく医師への情報提供が、GLP-1作動薬使用患者の消化器系の副作用への対応に繋がるきっかけとなったことが示された。薬局薬剤師は、GLP-1作動薬使用患者の副作用などの体調変化を、来局時はもちろんのこと、来局間の服薬FUで把握し、必要に応じた受診勧奨や医師への情報提供を実施することで、安全かつ効果的なGLP-1作動薬を用いた外来糖尿病治療に貢献できると考える。