[LS4] いままでの経験から考える災害時患者支援と新しい2 型糖尿病治療薬の登場
1995 年の阪神淡路大震災をはじめとして、2004 年新潟中越地震、2011 年東日本大震災、2016 年熊本地震、2018 年北海道胆振東部地震など、この25 年余りで大規模地震が北海道から九州まで発生しています。2014 年に日本糖尿病学会から発刊された「糖尿病医療者のための災害時糖尿病診療マニュアル」には糖尿病医療支援チーム(DiaMAT: DiabetesMedical Assistance Team) の必要性が提言され、日本糖尿病協会と日本糖尿病学会では、DiaMAT をはじめとした災害時に向けて準備すべき事案について話し合われてきました。チーム医療による災害時の糖尿病患者支援の重要性は、今までの災害や熊本地震における患者支援の経験より明らかであり、あらかじめ糖尿病患者に災害時の行動を具体化して伝えることが必要です。DiaMAT の災害活動は長期化することもあるため幅広い人材が求められており、DiaMAT の教育および認定・登録・派遣システムと災害時に備えた患者ネットワークを今後構築していきます。
また、本年4 月には日本糖尿病学会から「糖尿病治療ガイド2022-2023」が発刊されました。新たに血糖降下薬に追加されたイメグリミンは、グルコース濃度依存性の膵作用と、肝臓での糖新生抑制、骨格筋での糖取り込み能改善といった膵外作用を有する新規の経口血糖降下薬です。その作用機序はミトコンドリアへの作用が想定され、2 型糖尿病の病態に多面的に作用することから幅広い患者への効果が期待されています。
また、本年4 月には日本糖尿病学会から「糖尿病治療ガイド2022-2023」が発刊されました。新たに血糖降下薬に追加されたイメグリミンは、グルコース濃度依存性の膵作用と、肝臓での糖新生抑制、骨格筋での糖取り込み能改善といった膵外作用を有する新規の経口血糖降下薬です。その作用機序はミトコンドリアへの作用が想定され、2 型糖尿病の病態に多面的に作用することから幅広い患者への効果が期待されています。