第16回日本薬局学会学術総会

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一般演題(ポスター)

一般演題(ポスター)Bグループ

Sun. Nov 6, 2022 2:10 PM - 3:00 PM ポスター会場1~3 (4階 405+406/409+410/413+414)

[P-050-B] 血液がん患者に対する充実した薬学的管理・指導に向けた取り組み~外来がん治療認定薬剤師として~

山崎 友里絵1, 田中 よしか2, 穴田 わかな2, 田澤 美里2, 中川 竜希4, 和泉 翔也3, 畑澤 智史2, 鈴木 直哉1, 木下 隆市5, 染谷 光洋5, 谷口 亮央5, 中島 史雄5 (1.ナカジマ薬局 桑園店, 2.ナカジマ薬局 札幌北楡病院店, 3.ナカジマ薬局 北野店, 4.ナカジマ薬局 ひらおか店, 5.(株)ナカジマ薬局)

【目的】
血液がんは注射抗がん薬による治療が多く、保険薬局では支持療法のみの処方箋を応需するケースも少なくない。
レジメンが公開されていない場合は特に、漠然とメーカーの資料や書籍に沿って服薬指導を実施している状況であった。
処方箋を応需してからの限られた時間内で、店舗の全ての薬剤師が適切な薬学的管理・指導を実施できる体制を目指し、改善策を検討・実施した。
【方法】
2021年4月に、ナカジマ薬局札幌北楡病院店に所属している薬剤師に対し、抗がん剤治療中の患者に対する薬学的管理・指導における問題点について聞き取り調査を実施し、改善策として、特に処方応需が多い血液がん(悪性リンパ腫、多発性骨髄腫、白血病)の治療薬についての資料を作成し、配布前後での変化を検証した。
【結果】
調査対象薬剤師6名の薬剤師歴は、3年未満が2名、3年以上5年未満が1名、5年以上が3名であった。
「レジメンがわからない」「投与量がわからない」等の回答が多く、既存の資料を効果的に検索・活用できていないことがわかった。
そこで、がん種ごとにレジメン、有害事象、支持療法など、服薬指導時に必要なポイントを整理した資料を作成・配布した。
加えて、有害事象のgrade評価、投与スケジュールの記載や適正使用ガイド等を活用した画像添付など、薬歴管理の方法を整備した。
配布から1年後の調査において、「レジメンや有害事象を把握できるようになった」、「聴取・指導すべき内容を理解できるようになった」などの改善が見られ、有害事象の好発時期を理解できたことにより、いつ、何を患者に指導するのが効果的かを認識することができていた。
【考察】
資料の配布をきっかけに、情報検索に要する時間を短縮することができ、経験年数に関わらず薬学的管理・指導に活用することができるようになった。
レジメン数や患者数が増加しても対応できる体制を構築することができたと考える。