[P-090-C] 薬局におけるSDGs(持続可能な開発目標)の意識調査及び検討
【目的】SDGs(持続可能な開発目標)は、2030 年までに持続可能でより良い世界を目指す国際目標である。17 のゴール、169 のターゲットから構成され、各国が取り組むユニバーサルなものである。しかし、SDGsへの具体的行動や浸透率は不明である。そこで今回、SDGs に関するアンケートを社内に実施し、薬局における意識を調査する。その結果を基に2030 年までに対し、医療従事者としていかなる対応を行うべきか具体的な検討に役立てることを目的とした。【方法】薬局トモズに在籍する薬剤師・医療事務を対象(2022.4.1 現在1042 名)に、SDGs に関する意識・実施調査を目的とする社内アンケートを行った。【結果】1042 名中578 名(55.8%)より回答を得た。性別は女性485 名(83.8%)、男性91 名(15.7%)、X ジェンダー3 名(0.5%)。年齢層は20~30 代で68%を占め、全く知らないという回答は20代が特出していた。17 項目のうち、海洋保全、健康に関し関心が高かった。当社の取り組みにおいて評価が高いものはレジ袋削減である。医療資源確保の為、医薬品ロス対策として行っている事は在庫管理、薬局間在庫移動であった。SDGsの一環として、業務内ペーパーレスを求める声も目立った。【考察】20 代以下ではSDGsを把握していない人数が多かった。他の研究にて若年層ほどSDGsを把握しているという研究もあり、具体的に情報発信を行えば若年層への浸透は早いと考えられる。関心高い海洋保全の為、レジ袋削減や生分解性プラスチックの使用推進が薬局において関われる第一歩である。健康への寄与は薬局の維持が大切であり、医薬品流通の安定へ医薬品ロスを減らし対策する必要がある。医薬品ロスを減らす為には、残薬調節の徹底や店舗間の在庫移動の流動化、AIによる在庫管理等テクノロジーの導入が必要である。また、ペーパーレスはタブレットやWebを活用する事で情報伝達をリアルタイムで行い、紙による出力を減らす。