第16回日本薬局学会学術総会

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一般演題(ポスター)

一般演題(ポスター)Cグループ

Sun. Nov 6, 2022 3:10 PM - 4:00 PM ポスター会場1~3 (4階 405+406/409+410/413+414)

[P-093-C] 自動調剤台を活用した薬剤師の業務改善についての取り組み

島野 達也2, 田仲 義弘1, 石毛 信之1, 伊藤 隆司1, 桃井 将太1, 山岸 綾1, 平野 祐子1, 青山 楓花1 (1.ファーマライズ(株), 2.(株)サン・メディカル)

【目的】今回使用する機械は高園製品であり稼働のテスト段階である。レセコンで入力されると棚に収納された手間のかかる医薬品などが自動で集約・排出される仕組みである。対人業務が求められている薬局の業務において、対物業務を機械化で効率化することにより専門性が求められる対人業務への取り組みがどのくらい向上するのかを検証する【方法】使用機械の導入前の調剤時間【入力後⇒調剤鑑査まで】及び導入後の調剤時間【入力後⇒調剤鑑査まで】を検証し、対人業務にどのくらい移行できたかを検証する今回テスト導入する店舗は大学病院の処方箋を月に1100枚程応需している調剤薬局であり、導入前(2022年5月23日から5月27日)と導入後(2022年6月7日から6月13日)のピークタイムにおける導入時間を調査し、時間計測を行う。【結果】導入前で収集した42件、導入後で収集した41件で比較を行った。機械導入後、患者1人あたりの平均調剤時間が 27%(約70秒)減少した。また、ピッキングミスが48%(約40秒)減少した。それにより調剤鑑査時における調剤のやり直し、再鑑査の時間も5%(約20秒)削減した。合わせて平均2分10秒短縮した。それにより、患者一人一人の会話の時間が平均45秒増加した。【考察】本機材を導入することにより、平均調剤時間、ピッキングミスの減少が認められ、短縮することができた。また患者との会話の時間が増やすことや調剤鑑査から投薬に集中できるようになり、対患者、対医療機関への情報提供する回数が増加した。薬剤師からの聞き取りでは、薬薬連携への参加、報告書を作成する精神的な余裕に繋がり、残薬調整の対応も可能となった。店舗の採用医薬品や患者の集中度合いなど条件により異なるが、指導時間や対人業務が認められる可能性があるため、薬剤師及び薬剤師以外でも代用可能なことは効率化していき、より専門性に特化する環境作りが必要であると強く認識した。