第16回日本薬局学会学術総会

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一般演題(ポスター)

一般演題(ポスター)Cグループ

Sun. Nov 6, 2022 3:10 PM - 4:00 PM ポスター会場1~3 (4階 405+406/409+410/413+414)

[P-117-C] 新規来局患者のお薬手帳使用状況について

塩谷 理世1, 石川 孟1,3, 風間 修2,3 (1.ひばり薬局 川崎店, 2.ひばり薬局 六浦店, 3.(株)パフモ 統括本部)

【目的】新規で来局される患者の服用歴に関しては「お伺い表」と服薬指導時の初回確認や、お薬手帳にて確認している。それでも初回にお薬手帳を持参されない方は少なくない。今回は初回患者のお薬手帳の使用状況について調査したので報告する。
【方法】2022年1月~2022年3月までに投薬した患者のうち初回患者を抽出し調査した。調査項目はお薬手帳の有無、電子手帳の使用状況、当該処方せんに併用禁忌薬の有無、処方せん発行診療科に関して調査した。
【結果】対象の期間に投薬した患者数は全部で1373例あった。その中で初回患者は151例だった。お薬手帳の有無に関しては持参が45例、うち電子手帳の使用は5例。持参していない若しくは使用していない、または新規作成が106例だった。お薬手帳を持参していない患者の処方せん発行診療科としては眼科、内科、皮膚科が多かった。また、106例のうち30例に併用禁忌薬があった。30例のうち、26例が内科からの処方だった。
【考察】眼科や皮膚科受診の患者に比べると内科受診の患者にお薬手帳不携帯の割合が多いように思え、併用薬確認の重要性をまだ認知しきれていない現状があった。併用禁忌薬の割合に関しては調査機関が冬季ということもあり外用ステロイド剤や保湿剤のみの処方や抗アレルギー薬の点眼薬と内服薬の処方が多かったことも影響している可能性があると思われる。電子手帳の使用患者は全例でこちらから声掛けすることで手帳の内容を確認させてもらう状態だったのため、確認のし易さという点でいうとまだまだ紙のお薬手帳の方が確認しやすいと考えられる。今後の課題として、若年層には電子お薬手帳で、高齢者にはお薬手帳を作成し、有益性を説明の上、持参する習慣をつけてもらえるよう働きかけていく必要があると思われる。