第16回日本薬局学会学術総会

Presentation information

一般演題(ポスター)

一般演題(ポスター)Cグループ

Sun. Nov 6, 2022 3:10 PM - 4:00 PM ポスター会場1~3 (4階 405+406/409+410/413+414)

[P-165-C] 新しい生活様式における食事調査とそのアンケートから見えた薬局管理栄養士の今後の課題

野田 明里1, 赤曽部 絵美1, 大原 奈緒2 (1.(株)育星会 カイセイ薬局, 2.(株)育星会 ヘルスケア・企画推進部)


【目的】新型コロナウイルス感染拡大による生活習慣の変化が健康状態に悪影響を及ぼすと考え、感染拡大前後の生活習慣の変化を把握するアンケートを実施したところ、感染拡大が生活を見直すきっかけとなり、多くの患者は生活習慣が改善したと回答した。一方で運動量が減り検査値が悪化した方もおられた。また2015年から管理栄養士が勤務していたにも関わらず、「知らなかった」との声が聞かれた。そこで管理栄養士が患者へ介入したことで見られた変化とアンケートから薬局管理栄養士の今後の課題を明らかにする。
【方法】2021年6月1日~10月31日までの期間、グループ内薬局の3店舗で栄養相談後アンケートの協力に同意した患者11名に対して、栄養相談を実施した。2か月後アンケートを実施し、栄養相談による生活習慣の変化と管理栄養士の在籍認知度を調べた。
【結果】栄養相談内容は、血糖値改善3名、コレステロール値改善2名、血圧改善2名、適正エネルギー量について2名、運動量について1名、食形態について1名であり、食事の選択方法や適正量、自宅で出来る運動方法などを指導した。栄養相談後のアンケートで11名中9名は生活習慣が改善したと回答した。総コレステロールが高値の方への栄養相談では、間食の摂取エネルギー量に問題があると考え、1日の適正エネルギー量を伝えたところ、2か月後には基準値内まで低下するなど、介入の効果がみられた。管理栄養士の在籍認知度は低く、11名中7名は声をかけられるまで知らなかったと回答した。
【考察】管理栄養士が専門知識を活用し、個別対応することで生活習慣の改善があったことから、介入することは有用と考える。今後、管理栄養士の認知度向上のため、薬剤師との連携方法や店舗特性に合わせた有用な周知方法の検討が必要である。薬局の特性を活かし、指導内容は薬剤師と共有し連携して継続的に介入することで、検査値の改善や減薬に貢献したい。