[P-178-A] 新型コロナ感染症対策が電子版お薬手帳の普及と薬剤服用歴管理指導業務へ及ぼした影響について
【目的】2020年3年に新型コロナ特措法が成立し、新型コロナ感染症対策における緊急事態宣言が同年4月発出され、医療施設における状況が一変した。調剤薬局においても例外ではなく、緊急事態宣言のみならず蔓延防止等重点措置など感染症対策措置によって、調剤薬局も少なからず、影響したと思われる。しかし、その影響の実態は明らかではなく、客観的に把握することは極めて重要である。
【方法】2019年6月~2022年3月における(株)フロンティアの調剤薬局の月別のかかりつけ薬剤師指導料、薬剤服用歴管理指導料、電子版お薬手帳登録数について時系列におけるデータを収集し、2019年6月~2020年3月までの10ヶ月の推移を時系列分析における適合モデルで、2020年4月からの予測値の95%信頼区間を算出し、新型コロナ感染症対策によって及ぼされた影響を解析した。
【結果】月別のかかりつけ薬剤師指導料は2020年4月から件数は上昇しており、2020年4月からは適合したMAモデルの予測値内に概ね入っており、2021年3月からは予測値上限の106%、電子版お薬手帳の登録は、非定常性モデルの予測下限値より、2020年5,6月は下回っていたが、2022年3月には予測上限値に近似していた。しかし、薬剤服用歴管理指導料(おくすり手帳あり)の2020年5月ではIMAモデルの予測下限値の83%と大幅に下回っていた。
【考察】新型コロナ感染症対策における2020年4月に発出された緊急事態宣言は、2020年3月までの薬剤服用歴管理指導料からの予測値から著しく低下を示したことから、受診控えをもたらしたことが推察された。しかし、かかりつけ薬剤師指導料や電子版お薬手帳の登録は予測から低下しておらず、むしろ、増加を示していることから、従来から、受診ニーズの高い患者においては、新型コロナ感染症対策によっても受診控えの影響は受けていないことが示唆された。
【方法】2019年6月~2022年3月における(株)フロンティアの調剤薬局の月別のかかりつけ薬剤師指導料、薬剤服用歴管理指導料、電子版お薬手帳登録数について時系列におけるデータを収集し、2019年6月~2020年3月までの10ヶ月の推移を時系列分析における適合モデルで、2020年4月からの予測値の95%信頼区間を算出し、新型コロナ感染症対策によって及ぼされた影響を解析した。
【結果】月別のかかりつけ薬剤師指導料は2020年4月から件数は上昇しており、2020年4月からは適合したMAモデルの予測値内に概ね入っており、2021年3月からは予測値上限の106%、電子版お薬手帳の登録は、非定常性モデルの予測下限値より、2020年5,6月は下回っていたが、2022年3月には予測上限値に近似していた。しかし、薬剤服用歴管理指導料(おくすり手帳あり)の2020年5月ではIMAモデルの予測下限値の83%と大幅に下回っていた。
【考察】新型コロナ感染症対策における2020年4月に発出された緊急事態宣言は、2020年3月までの薬剤服用歴管理指導料からの予測値から著しく低下を示したことから、受診控えをもたらしたことが推察された。しかし、かかりつけ薬剤師指導料や電子版お薬手帳の登録は予測から低下しておらず、むしろ、増加を示していることから、従来から、受診ニーズの高い患者においては、新型コロナ感染症対策によっても受診控えの影響は受けていないことが示唆された。