第16回日本薬局学会学術総会

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一般演題(ポスター)

一般演題(ポスター)Bグループ

Sun. Nov 6, 2022 2:10 PM - 3:00 PM ポスター会場1~3 (4階 405+406/409+410/413+414)

[P-188-B] 保険薬局来局患者における抗菌薬に関する認識の調査~自由記載項目を基に~

松井 洸, 阿部 真也, 山口 浩, 立石 大介, 吉町 昌子, 野村 和彦 ((株)ツルハホールディングス)

【目的】第15回日本薬局学会において、薬剤師による対面指導が抗菌薬に対する患者の認識の適正化に有効であることを発表した。本発表では、保険薬局来局患者における抗菌薬適正使用に関する認識の実態を、自由記載項目から具体的に把握し、効果的な介入方法を検討する。【方法】調査対象者は(株)ツルハ西関東地区の7店舗に来局する成人患者で、解析対象は質問票全ての項目に回答のあった1,185人とした。調査期間は2018年9月~10月の2か月間である。調査項目は、基礎特性を問う項目の他、来局者の抗菌薬と薬剤耐性に関する認識に関する項目である。解析はユーザーローカル テキストマイニングツールを使用し、自由記載項目の「抗菌薬に対する良いイメージを教えて下さい」、「抗菌薬に対する不安なイメージを教えて下さい」2項目への回答内容を解析した。【結果】抗菌薬に対する良い/不安なイメージの回答数はそれぞれ553件、513件であった。良いイメージの回答は、「風邪に効く」という趣旨のものが25件、「ウイルスを無くす」という趣旨のものが16件であり、自由記載項目の解析においても、「抗菌薬が風邪に効く」というイメージをもっている患者が一定数存在することを確認できた。不安なイメージの回答は、「副作用が怖い」という趣旨のものが102件、「強い薬」という趣旨のものが50件、「乱用や慣れにより耐性がつく」という趣旨のものが37件であった。【考察】「一般的にウイルスが原因の風邪に対して抗菌薬が効く」という認識に対して、効果的な指導を実施するには「風邪の原因はウイルスである」「抗菌薬はウイルスに無効である」という情報を提供することが求められていると考えられる。また、「効果の強い抗菌薬の副作用への懸念」や、「不適切な使用による耐性の発現」に対しては、コンプライアンスを維持させるためにも、「処方された抗菌薬は用法用量を遵守し飲み切ること」を指導するべきと考えられる。