第16回日本薬局学会学術総会

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シンポジウム

シンポジウム3
「在宅緩和ケアにおける多職種連携~薬局薬剤師に求めるもの~」

Sat. Nov 5, 2022 10:30 AM - 12:00 PM 第2会場 (5階 国際会議室501)

座長:三渕 博史(公益社団法人熊本県薬剤師会 常務理事), 副座長:橋本 広大 ((株)ファーマダイワ 調剤事業部 副部長)

[SY3-3] 在宅緩和ケアにおける多職種連携~在宅緩和ケアにおける訪問看護師の役割

濱﨑 ももよ (アイティーアイ(株)訪問看護ステーションいきいきらいふ 顧問)

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「在宅緩和ケアにおける訪問看護師の役割」
 アイティーアイ株式会社
訪問看護ステーションいきいきらいふ
濱﨑ももよ

2025年、団塊の世代が後期高齢者となり医療と介護のニーズがよりいっそう増大し、その中でも在宅看取りと医療ニーズの高い人が大幅に増えることが予測される。
この超高齢化に伴い国は、高齢者が住み慣れた場所で自分らしい暮らしを人生の最期まで続けることができるように、「地域包括ケアシステム」の構築を推進している。
一般に高齢者においては、介護ニーズと医療ニーズを併せ持つケースが多く、そうした高齢者を地域で支えていくためには、訪問診療、訪問看護、訪問リハビリ、訪問薬剤指導などの在宅医療が不可欠となります。医療依存度の高い方が増え、重症化が進む中、益々多職種連携の重要性が高まっている。
また、近年、国の政策によって在宅での終末期ケア・看取りが推し進められています。アンケートによると、国民の約6割が自宅で最期を迎えたいと思っているが、様々な理由により在宅で最期を迎えることが難しく、日本全体での在宅死亡率は、12.7%となっている。現状は、コロナ禍の中、入院中の面会ができないため自宅に帰り在宅看取りになるケースが増えているようだ。
この「地域包括ケアシステム」の中において、訪問看護ステーションは「生活の中での医療を支える」重要な役割期待がますます高まっている。また、多職種と比べて利用者と接する機会が多く、過ごす時間も長いため、身体的・社会的・精神的な視点で観察し、利用者にとって身近な存在となり、チーム医療を行う上でのキーパーソン的役割を果たしている。当ステーションは、年間平均40名(令和3年)と多くの在宅看取りを経験させて頂いている。
今回、在宅緩和ケアにおいて、訪問看護ステーションが多職種と実際どのような連携を取っているのか紹介しながら訪問看護ステーションの役割について報告する。