[LS4-2] 災害時における最適な医薬品供給体制に向けて〜高カリウム血症治療薬を中心に、災害時必須医薬品リストを考える〜
災害対応において、外部からの医療支援が必要であり、超急性期、急性期、亜急性期に医療救護班や外部支援の携行医薬品や供与医薬品、管理については重要な課題である。災害時の供与医薬品や携行医薬品を考える際には、災害の種類、災害対応時期、活動場所(活動種類)、救護班の特徴、被災地の環境などを踏まえ医薬品の種類を検討しリスト化を行って行く過程があり、次いで、対象治療数や診療実績などから、携行量を算出していく必要がある。携行医薬品リストを検討する際には、救急医療に用いられる医薬品リストはDMAT標準資機材など参考にできるものがあり、各医療チームが個々に合わせた携行医薬品リストは、医師会の作成しているリストや、日本災害医学会が作成しているリストがある。しかし、各チームが携行する医薬品は、各チームでリストを作成し準備する必要がある。これらの医薬品は、多くの医療従事者が知っていること、安価であること、流通上のフローとストックで確保しやすいこと、被災地内でも衛生的かつ安全に使用できることなどが求められると考える。医療チームは急性期の疾患だけでなく、慢性疾患患者対応にも対応する必要があるため、透析、糖尿病、てんかん、精神疾患、アレルギー疾患、各種難病などにも対応が求められることもある。その中、高カリウム血症治療薬に関しては、使用性(服用)、携行性、安定性、安全性などを考慮することも重要なポイントである。
携行医薬品は供与される場合もあることから、供与に関する災害時の基本的な考え方であるWHOの医薬品供与ガイドラインを参考に携行医薬品の選定から活動終了時までの一連の流れで考えていく必要がある。医薬品リストの作成から、携行し使用するまでを被災地域内で、確実にサイクルを回していくことが、被災地域内での最適な医薬品供給体制の確立につながっていくと考える。さらに、医薬品を確実に使用できる循環させるためには、医薬品だけでなく、そこに薬剤師がいる必要がある。被災地内での医薬品供給体制を速やかに構築するために都道府県単位で、薬事コーディネーターの委嘱、育成に薬剤師会と共同し取り組んでいる自治体もある。厚生労働省通知でも、「大規模災害時の保健医療福祉活動に係る体制の整備について」の中で、災害薬事コーディネーターについてふれられており、各地域での体制整備が望まれている。
携行医薬品は供与される場合もあることから、供与に関する災害時の基本的な考え方であるWHOの医薬品供与ガイドラインを参考に携行医薬品の選定から活動終了時までの一連の流れで考えていく必要がある。医薬品リストの作成から、携行し使用するまでを被災地域内で、確実にサイクルを回していくことが、被災地域内での最適な医薬品供給体制の確立につながっていくと考える。さらに、医薬品を確実に使用できる循環させるためには、医薬品だけでなく、そこに薬剤師がいる必要がある。被災地内での医薬品供給体制を速やかに構築するために都道府県単位で、薬事コーディネーターの委嘱、育成に薬剤師会と共同し取り組んでいる自治体もある。厚生労働省通知でも、「大規模災害時の保健医療福祉活動に係る体制の整備について」の中で、災害薬事コーディネーターについてふれられており、各地域での体制整備が望まれている。