第17回日本薬局学会学術総会

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一般演題(ポスター)

一般演題(ポスター)Bグループ

Mon. Oct 9, 2023 2:00 PM - 2:40 PM ポスター会場 (2号館3階 会議室231/会議室232+233/会議室234)

[P-017-B] 緊急避妊薬社内対応ガイドライン作成による薬局薬剤師の緊急避妊薬に対する意識変化

増林 北斗1, 仲泉 洋輔2, 鈴木 達彦3, 庄村 元希4 (1.(株)なの花中部 なの花薬局美川店, 2.大桑店, 3.(株)メディカルシステムネットワーク, 4.教育セクション)

【目的】
世の中では、未だ緊急避妊薬(以下、EC)はスイッチOTC化に向けた議論がされている。昨年当社における薬剤師を対象にアンケート調査を実施した結果、ECに関する相談経験の有無によって意識の差が見られた。さらに今後社内で必要な対応策として最も多かったEC社内対応ガイドライン(以下、ガイドライン)を作成した。そこで、ガイドラインを作成したことにより、過去に相談経験がある人とない人で、顧客からのECの相談に対する対応がどの程度変化するかを明らかにすることを目的としてアンケート調査を実施した。
【方法】
2023年3月6日~3月24日、(株)なの花中部所属の薬剤師160名を対象に匿名でWEBアンケートを実施した。質問は、性別、年齢、ECに関する相談経験の有無(以下、相談経験有をA群、相談経験無をB群)、今後相談が来た場合の対応への自信(10段階評価)、相談に対応するために現段階で準備していること、ガイドラインで今後役に立つ項目等について行った。
【結果】
括弧内に昨年の結果を記載する。アンケートに全て回答したものを有効回答とした。有効回答率は13.8%(55.4%)であり、A群B群の割合はそれぞれ17.1%(16.1%)、82.9%(83.9%)だった。今後の相談対応への自信の平均はA群4.8(5.6)、B群3.2(3.4)、準備している項目数の平均はA群2.3(1.9)、B群1.1(1.1)であり、共にA群が有意に高かった(p<0.05)。今後役に立つ項目は、ECを交付するまでの流れが68.6%で最も多かった。
【考察】
ECの相談経験の有無による自信の差は今回の調査でもみられ、準備している項目数についてはA群のみ変化がみられた。これは、相談経験があることで当事者意識を持ち、薬剤師本人に何らかの変化が起きたものと考察する。今後は更にガイドラインを浸透させるとともに、今後役に立つと回答が多かった項目について具体的な成功事例を店舗へ共有し、薬剤師の当事者意識を高めることができるような取り組みを行っていく。