第17回日本薬局学会学術総会

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一般演題(ポスター)

一般演題(ポスター)Cグループ

Mon. Oct 9, 2023 2:50 PM - 3:30 PM ポスター会場 (2号館3階 会議室231/会議室232+233/会議室234)

[P-162-C] 薬剤師の居宅療養管理指導介入による患者への医療負荷軽減効果に関して

鈴木 惠理 ((株)アイセイ薬局 アイセイ薬局稲熊店)

【目的】
地域包括ケアシステムの構築のために、地域の特性に応じて各薬剤師が自ら課題を見つけ在宅医療に介入していくことが重要である。高齢者が住み慣れた地域で自分らしい暮らしができるように本人・家族への医療に対する負担を減らすことが薬剤師の役割と仮定し、過去の実績から薬剤師の在宅介入により、患者にどのような影響があったか調査した。
【方法】
愛知県岡崎市に立地するアイセイ薬局洞店、稲熊店で過去3年間に居宅療養管理指導で年以上介入した患者7名を対象とした。薬剤師介入後の変化を受診医療機関数、薬剤の種類、錠数の項目に分け、介入時、3ヶ月後、半年後、1年後のデータを集計しt検定で比較し効果量を求め、Cohen1988基準で判断した。
【結果】
受診医療機関数は、介入時3.42が1年後には1.57へ減少(-1.85)(p=0.032、r=0.405)。薬剤の種類は13.14から9.85へ減少(-3.29)(p=0.030、r=0.775)。薬剤数は、21.57から16へ減少(-5.57)(p=0.034、r=0.852)した。 医療機関数の効果量は中、薬剤の種類と錠数の効果量は大と差が認められた。
【考察】
結果より薬剤師の居宅療養管理指導介入により受診医療機関数や薬剤の種類や数が減ることが示唆され、患者にとって、薬剤服用の負担軽減に寄与できていると考えられた。薬剤数減少は、患者の金銭的負担減少や国の医療費削減にもつながることも考えると、 薬剤師の早期介入を進めていきたい。