第17回日本薬局学会学術総会

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一般演題(ポスター)

一般演題(ポスター)Cグループ

Mon. Oct 9, 2023 2:50 PM - 3:30 PM ポスター会場 (2号館3階 会議室231/会議室232+233/会議室234)

[P-189-C] 薬局事務によるヘルプマーク・ヘルプカード周知のための取り組み

高橋 真希1, 古澤 静恵2, 新村 佳奈3, 菅原 彩加3, 佐藤 陽介4 (1.総合メディカル(株) そうごう薬局 亀戸駅前店, 2.吉川けやき通り店, 3.北越谷店, 4.総合メディカル(株))

【目的】
ヘルプマーク・ヘルプカードは、公共交通機関や日常生活の場、災害時などにおいて、内部障害や難病の方、妊娠初期など、外見からは分かりづらい援助や配慮が必要な方が周囲に配慮を求めやすくするツールである。近年、ヘルプマークを身に着ける方が増える一方で、その意味やヘルプカードの活用方法など正しい情報が周知されていない現状がある。そこで、病気や障害を持つ患者が多く利用する薬局で、正しい知識を周知する活動を開始した。今回は取り組みの内容と来局者に行ったアンケート結果について報告する。
【方法】
2022年5月末より、そうごう薬局近隣9店舗においてヘルプマーク・ヘルプカードを周知するチラシの配布やポスター掲示を行ない、希望する方にはヘルプカードを配布する取り組みを開始した。2022年5月末から7月までの期間に来局した方を対象にアンケートを行い、ヘルプマーク・ヘルプカードの知識や、チラシ・ポスターを見てからの来局者の行動変化などについて調査した。
【結果】
アンケート期間中、106名の来局者より回答を得た。ヘルプマーク・ヘルプカードを既に知っていたのはそれぞれ47名・27名、初めて知ったと回答したのは47名・73名であった。また、期間中に薬局でチラシ・ポスターを見たと回答した58名のうち、その後、公共交通機関でヘルプマークの方に気づけるようになった26名、席を譲るなど手助けすることに繋がった10名など、行動への変化が確認された。またヘルプカードを希望された来局患者は10名となった。
【考察】
調査結果より、ヘルプマークについては約半数の方が理解していたがヘルプカードの認知度が低いことが分かった。また、病気や障害を持つ来局者にもヘルプカードを必要とする方がいたことから、薬局が周知・対象者への配布に貢献する場として機能することが示唆された。