第17回日本薬局学会学術総会

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一般演題(ポスター)

一般演題(ポスター)Cグループ

Mon. Oct 9, 2023 2:50 PM - 3:30 PM ポスター会場 (2号館3階 会議室231/会議室232+233/会議室234)

[P-216-C] 保険薬局で達成可能なSDGs目標の検討

小池 杏奈1, 石和 由衣1, 島 優馬2, 丸田 勇樹2,3 (1.(株)フロンティア フロンティア薬局原町店, 2.(株)フロンティア フロンティア薬局日立店, 3.国際医療福祉大学大学院 薬学研究科 医療・生命薬学専攻)

【目的】
現在各国ではSDGsとして様々な目標が設定され取り組まれている。しかし、薬局における取り組みは明確化しておらず薬局社員の意識は曖昧である。薬局としてSDGsを達成するための具体的なゴールの設定が必要になる。本研究では、保険薬局が達成するべきと薬局社員が考えるSDGsのゴールの認識を検討するため、地域差、性別、職種との関連を調査する。
【方法】
2023年4月に(株)フロンティアの薬局従業員420人を対象とした質問紙調査を実施した。調査項目は基本情報(就労地域、性別、職種)とし、薬局が到達すべきSDGsのゴールを複数選択式(選択数自由、該当なし含む)とした。すべての調査項目について単純集計を行い記述統計により検討した。また、複数選択により選択されたSDGsのゴールの合計数に基本情報が与える影響を調査するため重回帰分析を行った。統計解析はIBM SPSS Statistics 29(日本IBM(株)東京)を用い有意水準は5%未満とした。
【結果】
319人からの回答が得られた。保険薬局が達成すべき事項として選択された上位3ゴールは、すべての人に健康と福祉を(247人)、働きがいも経済成長も(142人)、つくる責任つかう責任(132人)であった。下位3つは、パートナーシップで目標を達成しよう(13人)、飢餓をゼロに(21人)、貧困をなくそうと産業と技術革新の基盤を作ろう(37人)であった。また、ゴール選択数の合計は就労地域の神戸支店より北関東支店で選択数が多くなる傾向があった(B;1.40,SE B;0.54,β;0.15, R2;0.27)。一方で、性別や職種の影響はみられなかった。
【考察】
アンケートの結果から薬局が達成すべきSDGsゴールの認識が明らかになった。選択の多い目標に絞って対策を実践してくことでSDGsの達成が可能になると考えられる。また、選択の少ない項目は保険薬局内での達成が難しいだろう。そのため、選択の多いゴールから具体的な活動内容を検討していくべきである。