第17回日本薬局学会学術総会

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パネルディスカッション

パネルディスカッション
「認知症の口腔ケアを考慮した在宅治療」

Mon. Oct 9, 2023 2:20 PM - 3:50 PM 第1会場 (1号館2階 センチュリーホール)

ファシリテーター:玄 景華(朝日大学 教授,)日比野 泰章(たんぽぽ薬局株式会社 執行役員 薬局事業本部 副本部長 経営企画室 室長)

[PD-3] 在宅支援のために、繋がろう!歯科衛生士と薬剤師

藤井 重子 (医療法人 白水会 白川病院 在宅総合部訪問歯科(一般社団法人岐阜県歯科衛生士会 会長))

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 高齢化率45%以上の過疎地域の病院にて、訪問専門の歯科衛生士として勤務、病院入職27年目ですが、途中15年ほどケアマネジャーも兼務していた。
 多くの方に関わる中で、食べることの大切さ、口腔の大切さ、唾液の大切さを非常に感じている。そして歯科関係者の介入の必要性と連携の必要性、特に認知症の方への支援は多くの職種の目で関わる必要性があると感じている。
歯科衛生士の単独訪問は、介護保険では居宅療養管理指導料で、医療保険では訪問歯科衛生指導料で、月4回まで算定可能である。
 また、訪問にて行う内容は、歯科疾患の予防、口腔衛生指導、口腔リハビリの提供、食支援、摂食嚥下訓練、義歯使用のトレーニングなどその方の必要に合わせて歯科医師の指示にて対応している。ただ、まだまだ対応できる歯科衛生士が足りていないのが現状である。
 服薬との関係では、歯肉増殖、鉄剤による着色、口腔内残留、嚥下障害などが見受けられる。
 「できるだけ最後まで口から食べる」「食べられる口を維持する」「楽しみ程度でも味わう」そんな支援が多職種連携で、さらに進むことを望む。
 認知症の種類により対応時に注意する点などあるが、それぞれの疾患をしっかり理解し、頭の中では分析しつつも、「認知症」という先入観にとらわれず、一人の人生の先輩として尊敬し、性格も考慮しながら、心をそして口を開いていただくような対応に心がけている。
 ぜひ薬剤師の皆様方には、歯科衛生士の訪問の仕事を知っていただき、各地域において今まで以上に連携が取れる。そんなきっかけになればと思う。