[AO-06] 保険薬局でのCOVID-19抗原検査キット販売および電話フォローアップに関する実態調査と今後の課題
【目的】2021年9月27日厚生労働省の通達により、COVID-19の医療用抗原検査キット(以下、キット)が薬局で販売可能となった。岡山県内のそうごう薬局では、キット販売時に使用方法、検査陽性時の対応、常備薬の飲み合わせを説明するほか、販売後に電話フォローアップ(以下、FU)でキットの使用状況や、陽性判定後の対応における不明点の有無などの確認を行っている。本取り組みを今後の感染拡大時に活かす目的で、キット販売およびFUの実態を調査し、課題を検討した。
【方法】2023年2月1日~5月7日の間に、岡山県内13薬局におけるキット使用予定者(以下、使用者)を対象とした。キット販売時に記入する「確認シート(使用者情報、使用理由、併用薬・常備薬などを記入)」、FU時に薬剤師が使用する「チェックリスト(検査実施有無、検査結果、体調などを記入)」を用い、取り組みの実態を調査し、課題を検討した。
【結果】使用者は137人で、確認シートより併用薬は25人(18%)が、常備薬は74人(54%)が不明または未確認だった。FU同意が得られたのは42人(30%)で、37人(27%)がFU実施に至った。FUした37人において、キットの使用が確認できたのは29人、キットの使用方法に不備があったのは4人だった。また、1人が抗原検査陽性で、FU時に登録センターへの案内や療養方法について説明・支援を行った。
【考察】使用者の約3割にFUが実施され、キットの適正使用の確認や陽性判定後の対応の説明が行えたことから、本取り組みは感染拡大時の薬局における支援の1つとして機能したといえる。一方、使用者の約7割からFUの同意が得られなかったこと、併用薬・常備薬の確認が不十分であったこと等課題があがった。FUのメリットを十分認識できるキット販売時の説明や、確実に使用者の情報を得られる確認シートの内容見直しが必要であると考える。
【方法】2023年2月1日~5月7日の間に、岡山県内13薬局におけるキット使用予定者(以下、使用者)を対象とした。キット販売時に記入する「確認シート(使用者情報、使用理由、併用薬・常備薬などを記入)」、FU時に薬剤師が使用する「チェックリスト(検査実施有無、検査結果、体調などを記入)」を用い、取り組みの実態を調査し、課題を検討した。
【結果】使用者は137人で、確認シートより併用薬は25人(18%)が、常備薬は74人(54%)が不明または未確認だった。FU同意が得られたのは42人(30%)で、37人(27%)がFU実施に至った。FUした37人において、キットの使用が確認できたのは29人、キットの使用方法に不備があったのは4人だった。また、1人が抗原検査陽性で、FU時に登録センターへの案内や療養方法について説明・支援を行った。
【考察】使用者の約3割にFUが実施され、キットの適正使用の確認や陽性判定後の対応の説明が行えたことから、本取り組みは感染拡大時の薬局における支援の1つとして機能したといえる。一方、使用者の約7割からFUの同意が得られなかったこと、併用薬・常備薬の確認が不十分であったこと等課題があがった。FUのメリットを十分認識できるキット販売時の説明や、確実に使用者の情報を得られる確認シートの内容見直しが必要であると考える。